リビジョン THAを受ける患者の脊椎麻酔は全身麻酔よりも安全か? ACS-NSQIP データベースの分析

THR.png・リビジョン THA の頻度は増加し続けており、術後合併症の原因となる危険因子を特定する必要がある。麻酔の種類は、初回 THA を受ける患者の合併症率と関連していることが示されているが、リビジョン THA を受ける患者で同じことが当てはまるかどうかは明らかではない。

研究の目的は、(1)交絡変数を調節した後、大規模データベース分析の設定で、リビジョン THA を受ける患者で、脊椎麻酔の方が、死亡、再入院、再手術、術後輸血、血栓塞栓イベント、手術部位感染(SSI)、再挿管のリスクが低いいのか?

脊椎麻酔または全身麻酔のいずれかで、無菌、リビジョン THA を受けた患者について、米国外科学会手術の質改善(ACS-NSQIP)データベースに照会した。年齢、性別、肥満指数、手術の種類(通用手技用語集コード)、修正された虚弱指数スコアを含むいくつかのベースライン特性に基づいて、Coarsened Exact Matching (CEM:大まかな属性で厳密なマッチングをする方法)を使用して患者を一致させた。CEM は、選択した特性に一致する完全一致の統計的手法で、連続変数を一時的に粗くして(離散カテゴリ変数などに)一致を容易にする可能性がある。この方法は、従来の傾向スコアマッチングに代わるものであり、必要な推定が少なくなる。次に、ベースラインの患者特性と手術時間を調整するモデルを使用して、一致コホートについて多変量ロジスティックおよび線形回帰分析を実行し、死亡率、再入院、再手術、血栓塞栓イベント、輸血、SSI、再挿管の差を調べた。

・ベースライン人口統計変数、術式(1 コンポーネントか、または 2 コンポーネントのリビジョン)、手術時間、修正脆弱性指数の統計的マッチングと調節の後、全身麻酔を受けた患者のほうが、死亡率(OR 3.72[95%CI 1.31〜10.50]; p=0.013)、再入院(OR 1.49[95%CI 1.24〜1.80]; p<0.001)、再手術(OR 1.40[95%CI 1.13〜1.73]; p=0.002)、血栓塞栓イベント(OR 2.57[95%CI 1.37〜4.84]; p=0.003)、SSI(OR 1.32[95%CI 1.01〜1.72]; p=0.046)、術後輸血(OR 1.57[95%CI 1.39〜1.78]; p<0.001)、予定外挿管、抜管の失敗(OR 5.95[95%CI 1.43〜24.72]; p=0.014)が高いことが分かった。

リビジョン THA を受ける患者では、脊椎麻酔はいくつかの合併症のリスク低下と関連している。今回の調査では、通常の場合(長時間手術時間や手術計画の変更が予想されない場合など)、リビジョン THAに際しては、脊椎麻酔が考慮されるべきであることが示唆されている。
POINTリビジョン THA では、脊椎麻酔の方が術中・術後の合併症が少なくなる。
【出典】
Is Spinal Anesthesia Safer than General Anesthesia for Patients Undergoing Revision THA? Analysis of the ACS-NSQIP Database.
Clin Orthop Relat Res. 2019 Jul 31. doi: 10.1097/CORR.0000000000000887. [Epub ahead of print]

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