鎮痛侵害受容指数:術後の急性疼痛の評価

ANI monitor.jpg・術後疼痛評価に使用される数値評価尺度、視覚アナログ尺度などの患者の自己評価に基づく尺度は、コミュニケーションの問題を抱える老人や重症患者では問題となる可能性がある。そのため、痛みを客観的に評価できる方法が長年にわたって研究されてきた。そこで、副交感神経活動を反映する心電図データに基づいた鎮痛侵害受容指数が提案されている。本研究では、術後の急性疼痛評価のツールとして鎮痛侵害受容指数の有効性を調査することを目的とした。著者らの仮説は、鎮痛侵害受容指数が数値評価尺度の値と良好な相関があるかもしれないということであった。

・フェンタニルか、またはレミフェンタニルによるハロゲン化麻酔下で手術を受ける ASA-PS I/II の合計 120 人の患者が研究に登録された。術後回復室に到着してから 15 分で、患者の痛みは 0〜10 ポイントの数値評価尺度で評価された。患者の心拍数、血圧、鎮痛侵害受容指数のスコアを、同時に測定した。鎮痛侵害受容指数、心拍数、血圧、数値評価尺度の相関を調べた。

・試験は 107 人の患者で完了し、そのうち 46 人が男性(43%)であった。平均(SD)鎮痛侵害受容指数値は、初期の数値評価尺度>3 の患者と比較して、初期の数値評価尺度≦3 の患者の方が有意に高かった(それぞれ 69.1[13.4] vs 58.1[12.9]、p<0.001)。鎮痛侵害受容指数と数値評価尺度との間には、有意な負の線形関係(r2= -0.312、p=0.001)が観察された。

・揮発性麻酔薬とオピオイドベースの麻酔後の術後期において、鎮痛侵害受容指数の測定値は、主観的な数値評価尺度スコアとよく相関する。

ANI モニターは、フランスのリールにある「エムドロリス・メディカル・システムズ」社が製造販売している疼痛モニターの一種である。

【出典】
Analgesia Nociception Index: assessment of acute postoperative pain
Rev Bras Anestesiol. 2019 Aug 6. pii: S0034-7094(18)30384-2. doi: 10.1016/j.bjan.2019.01.003. [Epub ahead of print]



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