麻酔導入時の前酸素化後の低酸素血症の発生率と危険因子

50761.png・気道管理に関連した低酸素血症の発生は依然として懸念事項である。著者らの目的は、標準化前酸素化処置後の麻酔導入中に低酸素血症の原因となる要因を調査することであった。

・研究は多施設共同の前向き観察試験であった。成人患者における麻酔導入時の低酸素血症の発生率を評価した。主要評価項目は、パルスオキシメトリで酸素飽和度(SpO2)<95% と定義した低酸素血症の発生率であった。

・2398 人の患者のうち、158 人(6.6%)に低酸素血症が観察された。著者らは 5 つの術前の独立危険因子を確認した:慢性閉塞性肺疾患、高血圧、マスク換気困難と気管挿管困難が予想された場合、緊急手術。3 つの導入前の独立危険因子もあった:前酸素化困難、マスク換気困難、気管挿管困難。著者らは、マスク換気困難の 0.96(0.95-0.96)と気管挿管困難(0.95[0.94-0.96])で、術前危険因子の高い陰性予測値を認めた。合計 723 人の患者(30%)が前酸素化困難をきたした(前酸素化修了時に FeO2<90%)。性別が男性、慢性閉塞性肺疾患、高血圧、緊急手術、予測可能なマスク換気困難は、前酸素化困難な患者の独立危険因子であった。

全身麻酔導入時のマスク換気困難と気管挿管困難は低酸素血症の危険因子である。患者の 30% で前酸素化困難が観察され、低酸素血症の危険因子としても同定された。これは、前酸素化を改善する技術が日常診療において実施されるべきであることを示唆している。

麻酔導入時に酸素飽和度<95% をきたす患者の割合が 6.6% というのはけっこう多いな。呼気酸素濃度>90% とする前酸素化は少なくとも私はやっていない(せっかちなのでそんなに待てない)。>80% でやっている。

【出典】
Incidence and risk factors of hypoxaemia after preoxygenation at induction of anaesthesia.
Br J Anaesth. 2019 Mar;122(3):388-394. doi: 10.1016/j.bja.2018.11.022. Epub 2018 Dec 29.

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント