分娩女性の偶発的硬膜穿刺後のクモ膜下カテーテル挿入:メタ分析と試験逐次分析の最新情報

・系統的文献検索を実施して、クモ膜下にカテーテルを挿入したのと、硬膜外カテーテルを再留置、あるいは、無介入を比較した研究を同定した。抽出したデータをプールし、ランダム効果モデルを使用して、硬膜穿刺後頭痛(PDPH)の発生率のリスク比(RR)と 95% 信頼区間(95%CI)を計算した。輪郭強調漏斗プロットが構築された。TSA が実施され、累積 Z スコア、モニタリング、および無益性の境界が構築された。
・著者らの検索では、バイアスリスクが低い 1653 人の患者に関する 13 件の研究が特定された。PDPH の発生率の RR は 0.82(95%CI 0.71〜0.95)であり、硬膜外血液パッチの必要性の RR は 0.62(95%CI 0.49〜0.79)であった。両分析の不均一性は高かった。TSA は、モニタリングまたは無益な境界が交差していないことを示し、統計分析のタイプ I エラーを除外するにはデータが不十分であることを示した。輪郭強調漏斗プロットは対称性であり、出版バイアスがないことを示唆している。
・従来のメタ分析は、クモ膜下カテーテル法が PDPH の発生率を低減できることを初めて示した。しかし、TSA はこの知見を支持しなかった。臨床診療での使用が増えているにもかかわらず、明確な結論の根拠となる確固たるエビデンスはない。
ひこ
偶発的硬膜穿刺後のクモ膜下カテーテル留置は、理論的に考えても、とりあえず穴を防ぐという意味で効果があってよさそうである。
【出典】
Intrathecal catheterisation after observed accidental dural puncture in labouring women: up-date of a meta-analysis and a trial-sequential analysis.
Int J Obstet Anesth. 2019 Aug 9. pii: S0959-289X(19)30104-9. doi: 10.1016/j.ijoa.2019.08.001. [Epub ahead of print]
Intrathecal catheterisation after observed accidental dural puncture in labouring women: up-date of a meta-analysis and a trial-sequential analysis.
Int J Obstet Anesth. 2019 Aug 9. pii: S0959-289X(19)30104-9. doi: 10.1016/j.ijoa.2019.08.001. [Epub ahead of print]
2.分娩患者にクモ膜下カテーテルを挿入すると、硬膜穿刺後頭痛のリスクが軽減される:後ろ向き研究とメタ分析
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