非緊急血管内腹部大動脈瘤修復における局所麻酔と全身麻酔:系統的レビューとメタ分析

ステントグラフト.png・この系統的レビューの目的は、血管内腹部大動脈瘤修復を受ける患者に局所/区域麻酔(LA/RA)か、または全身麻酔(GA)を使用した周術期の臨床転帰を評価することであった。

・包括的な電子文献検索が創始から 2018 年 9 月まで行われ、血管内修復を受けた腹部大動脈瘤患者の LA/RA と GA を比較した全ての無作為化および非無作為化研究が特定された。合計 12,024 人の患者(n=1,664 LA/RA、n=10,360 GA)が、この分析に含まれた 12 件の観察研究から分析された。

・LA/RA と GA 群の平均年齢の差は認められなかった(73.8±7.8 歳 vs 72.4±7.6 歳、95% 信頼区間 0.85[-0.08〜1.79]; p=0.07)。慢性閉塞性肺疾患、虚血性心疾患、糖尿病、ASA 分類の術前割合に 2 群間で差は認められなかった(それぞれ p=0.21、p=0.85、p=0.46、p=0.67)。LA/RA 患者の方が短い総手術時間が報告された(135±40 分 vs 164±43 分; p<0.00001)。LA/RA 患者で入院期間の短縮が観察された(3.6±3.3 日 vs 4.6±5 日; p=0.002)。LA/RA と GA 群間で、術後に心臓または腎臓の合併症に差は認められなかった(2.7% vs 2.5%; p=0.46 と 1.2% vs 1.6%; p=0.13)。同様に、LA/RA 患者と GA 患者では血管合併症に差は認められなかった(8.4% vs 7.7%、p=0.44)。30 日死亡率は、2 群間で差はなかった(2% vs 1.7%; p=0.97)。

待機的血管内腹部大動脈瘤修復手術での LA/RA の使用は、入院期間が短いという利点とともに、満足できる、GA の転帰と同等の周術期転帰を提供する。本研究結果を確認するには、大規模な無作為化比較試験または多施設共同研究が必要である。
POINT腹部大動脈瘤の血管内治療は、全身麻酔でも区域/局所麻酔でも転機に差はない。むしろ区域/局所麻酔の方が手術時間が短く、入院期間も短くて済む。
【出典】
Local Versus General Anesthesia in Nonemergency Endovascular Abdominal Aortic Aneurysm Repair: A Systematic Review and Meta-Analysis.
J Cardiothorac Vasc Anesth. 2019 Jul 6. pii: S1053-0770(19)30646-9. doi: 10.1053/j.jvca.2019.07.007. [Epub ahead of print]

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