オンポンプ心臓手術後の術後肺合併症に及ぼす肺開存 vs 従来型周術期換気戦略の効果:PROVECS 無作為化臨床試験

木に見立てた肺.png・研究の目的は、周術期の肺開存換気戦略が、待機的オンポンプ心臓手術後の術後肺合併症を予防するかどうかを評価することであった。

・無作為化多施設共同対照試験で、オンポンプ心臓手術予定の患者を、人工心肺(CPB)時に換気せず、低い周術期呼気終末陽圧(PEEP)レベル(2 cm H2O)を使用する従来型換気戦略か、または CPB 中に換気を維持し、周術期の肺加圧操作およびより高い PEEP レベル(8 cm H2O)を含む肺開存換気戦略とのいずれかに割り当てた。全ての試験患者は、CPB の前後に低一回換気量(予測体重の 6〜8 ml/kg)で換気された。主要評価項目は、術後 7 日以内に発生する肺合併症の複合であった。

・無作為化された 493 人の患者のうち、488 人が研究を完了した(平均年齢 65.7 歳、男性 360 人(73.7%)、230人(47.1%)が弁単独手術を受けた)。術後肺合併症は、肺開存換気に割り当てられた 243 人の患者のうち 133 人(54.7%)と、従来型換気に割り当てられた 245 人の患者のうち 145 人の(59.2%)で発生した(p= 0.32)。肺開存換気は、高流量経鼻酸素療法(8.6% vs 9.4%; p=0.77)、非侵襲的換気(13.2% vs 15.5%; p=0.46)、新型侵襲的人工呼吸(0.8% vs 2.4%、p=0.28)の使用を有意に減少させることはなかった。術後 7 日目における非 ICU 平均生存日数は、肺開存群で 4.4±1.3 日であったのに対し、従来群では 4.3±1.3日 であった(平均差、0.1±0.1日、p=0.51)。肺外合併症と有害事象は、群間で有意差はなかった。

CPB 中の換気を含む周術期肺開存換気は、通常のケアと比較して術後肺合併症の発生率を低下させない。この知見は、オンポンプ心臓手術を受ける患者におけるこのような戦略の使用を支持しない。

そうか〜、人工心肺中には、低容量で換気しているけど、あまり効果はないのか・・・。でもやって悪いことはないんだよね。論文タイトルの PROVECS は、"PROtective VEntilation in Cardiac Surgery" を略したもののようだ。

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