小児の覚醒時興奮に及ぼすケタミンの効果:系統的レビューとメタ分析

ケタミン3.png・ケタミンは、手術や処置を受ける小児の覚醒時興奮の発生率を低下させると考えられている。しかし、最近の無作為化比較試験では、相反する結果が報告された。本研究の目的は、小児の覚醒時興奮に及ぼすケタミンの効果を調査することであった。

・MEDLINE、EMBASE、CENTRAL のデータベースを創始日から 2019 年 2 月まで体系的、小児のケタミンとプラセボの静脈内投与を比較する無作為化比較試験を検索した。主要評価項目は、覚醒時興奮の発生率であった。副次評価項目には、術後疼痛スコア、退院時間、ケタミンの使用に関連した有害作用、すなわち術後嘔気嘔吐、酸素飽和度低下、喉頭痙攣が含まれた。

・13 件の研究(1,125 人の患者)が定量的メタ分析に含まれた。覚醒時興奮の発生率は、ケタミン群で 14.7%、プラセボ群で 33.3% であった。ケタミンを投与された小児は、覚醒時興奮の発生率が低く、オッズ比は0.23(95%信頼区間:0.11〜0.46)であり、エビデンスの確実性は低かった。プラセボと比較して、ケタミン群は術後疼痛スコアが低く(オッズ比 -2.42、95%信頼区間 -4.23〜 -0.62、エビデンスの確実性:非常に低い)、手術後 5 分で小児麻酔覚醒せん妄スケールが低かった(オッズ比 -3.99、95%信頼区間-5.03〜 -2.95、エビデンスの確実性:中程度)。しかし、術後嘔気嘔吐、酸素飽和度低下、喉頭痙攣の発生率に関してはエビデンスは観察されなかった。

・13 件の無作為化比較試験のこのメタ分析では、高度の異質性とエビデンスの確実性が低いことにより、手術や画像診断を受ける小児の覚醒時興奮の予防に対するケタミンの推奨は限定的である。ただし、ケタミンの使用は、対象とした全研究bで顕著な副作用はなく、忍容性が良好であった。
POINTケタミンは、小児の覚醒時興奮の予防に対しては、推奨できるほどにエビデンスの確実性は高くないものの、大したした副作用はないようだ。
【出典】
The Effect of Ketamine on Emergence Agitation in Children: A Systematic Review and Meta-analysis.
Paediatr Anaesth. 2019 Oct 6. doi: 10.1111/pan.13752. [Epub ahead of print]

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