腹腔鏡下胆嚢摘出術におけるスガマデクス vsピリドスチグミン/グリコピロレートによる筋弛緩の拮抗:術後の消化管運動に及ぼす効果の無作為化試験

腸蠕動.png・アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例、臭化ピリドスチグミン)は、全身麻酔(GA)で手術を受ける患者の筋弛緩(NMB)の拮抗に使用される。抗コリン薬(例えば、グリコピロレート)の併用は、コリン作動性副作用を減少させるが、腸蠕動を妨げる可能性がある。スガマデクスにはコリン作用はない。その使用は、ピリドスチグミン/グリコピロレートと比較して、腹腔鏡下胆嚢摘出術後の消化管(GI)運動の回復過程に影響する。本研究では、ピリドスチグミン+グリコピロレートと比較して、消化管運動の回復に及ぼすスガマデクスの役割を評価した。

・腹腔鏡下胆嚢摘出術を受けた患者の前向き研究を実施した。患者は、実験群(スガマデクス、S 群)か、または対照群(ピリドスチグミン+グリコピロレート、P 群)に無作為に割り当てられた。麻酔(プロポフォールとロクロニウム、2% セボフルラン)の後、スガマデクスか、またはピリドスチグミン+グリコピロレート混合物の注射により筋弛緩が拮抗された。主要転帰として、患者は初回の放屁と排便時間を記録した。副次評価項目は便の性状であった。

・102 人の患者が対象となった(S 群:49 例と P 群:53 例)。NMB 拮抗剤の注入から放屁までの平均時間は、S 群で 15.03(6.36-20.25)時間、P 群で 20.85(16.34-25.86)時間であった(p=0.001)。群間差は有意であった。初回排便までの時間や便の性状に有意差はなかった。

GA 下での腹腔鏡下胆嚢摘出術後のスガマデクスは、ピリドスチグミン+グリコピロレートの混合物の使用と比較して、術後早期の放屁をもたらした。これらの知見は、スガマデクスの使用が術後の消化管運動の回復に良い影響を与えることを示唆している。
POINT従来型の筋弛緩拮抗では、抗コリン剤を使用するため、腸管蠕動抑制的に働くが、スガマデクスには腸蠕動に影響を及ぼさない。

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