股関節骨折後の死亡率に及ぼす手術までの時間の影響

大腿骨頸部骨折2.png・急性股関節骨折(AHF)患者の死亡率に及ぼす手術までの時間の影響は議論されており、どの時点から死亡率が増加し始めるかについての研究には一貫性がない。ムンダルのサルグレンスカ大学病院では、24 時間以内に手術が推奨されており、術前の最適化の時間はほとんどない。ただし、国際的には、早期手術の定義は 24〜48 時間以上といろいろである。本後ろ向き研究は、手術までの時間と 30 日死亡率との関係を調査するために開始された。

・2007 年 1 月から 2016 年 12 月までの AHF 患者のデータを収集した。分析された変数は、年齢、性別、ASA-PS 分類、手術術式(人工骨頭または骨接合)、手術までの時間、30 日死亡率であった。主要評価項目は、手術までの時間を群分けしたものに関連した 30 日死亡率であった。副次評価項目は、1 時間ごとに分析された手術までの時間に関連した 30 日死亡率であった。

・10,844 人の適格患者のうち、9,270 人の患者が研究に含まれた。手術までの平均時間は 19.4 時間であり、30 日全死亡率は 7.6% であった。調整 Cox 回帰分析により、手術までの時間が 48 時間を超える患者の死亡率が増加することが明らかになった。時間ごとの分析では、手術までの時間が 39 時間の時点で、有意な死亡率の増加が観察された。手術までの時間が 24 時間を超える患者では、手術までの時間が 24 時間未満の患者と比較して死亡率は増加しなかった。

・AHF 患者では、手術までの時間が 39〜48 時間を超えると死亡率が増加した。39〜48 時間前に手術を行った患者の死亡率は増加しなかったことから、この時間は、一部患者では、手術までの時間が 24 時間を超えても、術前の最適化に使用できる可能性ががある。
POINT頸部骨折患者は、早期手術が望ましいが、24 時間を超えても、最適化のために受傷後 39〜48 時間までは手術を延ばし得る。
【出典】
The influence of time to surgery on mortality after a hip fracture.
Acta Anaesthesiol Scand. 2019 Oct 25. doi: 10.1111/aas.13494. [Epub ahead of print]

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