緊急手術における死亡率を予測し、患者のケアを改善するための緊急手術死亡率(ESM)スコア

死亡率.png・緊急手術は、高い死亡率と有害転帰を有している。多くの研究が、リスクを層別化し、周術期ケアを改善するために、術後死亡の危険因子を報告している。にもかかわらず、これらのリスク要因に基づく予測モデルが欠落している。著者らは、術後死亡の危険因子を特定し、死亡率を予測し、患者のケアを改善するための新しいモデルを構築することを目指した。

・2012 年 1 月から 2014 年 12 月までに シーナカリン病院で緊急手術を受けた成人患者を含めた。患者は無作為化された:モデル構築のためのトレーニング群に 80%、検証群に 20%。患者データは診療記録から抽出され、単変量および多変量ロジスティック回帰を使用して分析された。

・758 人の患者を募集し、死亡率は 14.5% であった。トレーニング群は596人の患者、検証群は 162 人であった。トレーニング群の多変量解析に基づいて、著者らは、術後死亡率を予測するモデルを構築した。多変量解析から得た各リスク要因の係数に基づく緊急手術死亡(ESM)スコアである。ESM スコアは 7 つの危険因子、すなわち凝固障害、ASA クラス 5、重炭酸塩<15 mEq/L、心拍数>100/min、収縮期血圧<90 mmHg、腎併存症、一般外科手術、合計 11 点のスコアで構成された。ESM スコア 4 以上は術後死亡率の予測因子であり、AUC は 0.83 であった。ESM≧4 が術後死亡率を予測する感度、特異度、陽性尤度比、陰性尤度比、陽性予測値、陰性予測値、精度は、それぞれ 70.2%、94.9%、13.8、0.3、69.4%、95.1%、91.4% であった。検証群の ESM スコアのパフォーマンスは同等であった。

・ESM スコアは、合計スコア 11 点の 7 つの危険因子で構成される。ESM スコア≧4 は、高い AUC(0.83)、感度(70.2%)、特異度(94.9%)で術後死亡率を予測する。術後死亡の可能性を減らし、患者ケアの質を向上させるために、4 つのリスク要因が術前に管理可能である。
項目ESMスコア
凝固障害
ASA クラス 5
重炭酸<15mEq/L
心拍数>100bpm1
収縮期血圧<90mmHg1
腎併存症1
一般外科手術1
合計11

POINT緊急手術の死亡率を改善するために術前修正可能な因子としては、凝固能、重炭酸<15mEq/L、心拍数>100/分、血圧<90mmHg がある。術前から積極的にショック状態の管理と凝固能の改善を図るべきである。

これは、なかなかシンプルで、この表さえあれば、簡単に計算できそうだな。

【出典】
Emergency Surgery Mortality (ESM) Score to Predict Mortality and Improve Patient Care in Emergency Surgery.
Anesthesiol Res Pract. 2019 Sep 23;2019:6760470. doi: 10.1155/2019/6760470. eCollection 2019.

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