手指触診による小児輪状甲状膜の同定の正確性と緊急前頸部アクセスに対する意義

輪状甲状膜.png・小児科での「挿管できない酸素化できない」シナリオでの緊急前頚部アクセスはまれである。理想的には、気道レスッキューには耳鼻咽喉科医の存在が含まれる。しかし、助力を利用できない場合、責任は麻酔科医にあり、成功には前頚部構造の正確な同定が不可欠である。著者らは、事前定義された 3 つの年齢層(37 週間から 1 歳未満、1-8 歳、9-16 歳)で、麻酔科医が手指触診による小児輪状甲状膜を同定する精度と、反復によって精度が向上するかどうかを評価した。また、輪状甲状膜をうまく露出するための新しい仮説的な垂直皮膚切開戦略を調査した。

麻酔科医に、頸部伸展状態で麻酔をかけた小児の輪状甲状膜の位置を同定するよう依頼した。精度は、参照基準として超音波を使用して作成した輪状甲状膜マージン内のマークとして定義された。各小児で、胸骨上窩とオトガイ間の頸部正中点に対する輪状甲状膜の相対的位置が定義された。この頚部正中点を使用して、輪状甲状膜をうまく露出するのに必要な仮想の垂直皮膚切開長さを決定した(「中間点切開」)。

・97 人の患者が本研究に含まれた。事前定義された 3 群全体で、14、58、25 人の患者が募集された。麻酔科医が、正確に輪状甲状膜の位置を同定できたのは、それぞれ試行の 29.4%、28.6%、38.2% であった。不正確な評価の大部分(64.1%)は、輪状甲状膜より下方であった。同定を反復しても精度は改善しなかった。仮説的な「中点切開」の長さは、20mm、30mm、35mm が必要であった。

全年齢の小児で、輪状甲状膜の位置を同定する際に、麻酔科医の相当な不正確さが存在する。これは、緊急前頸部アクセスへの技術的アプローチと、小児診療で「挿管できない酸素化できない」場合の管理についてどのように教えるかについて重要な意義がある。

成人でも男性よりは女性の方が輪状甲状膜の同定は難しいとされているが、小児ではさらに難しい。ある報告では、成人女性で輪状甲状膜が正しく同定されたのは、i-gel 挿入下で 66%、対照群では 36%。

【出典】
Accuracy of pediatric cricothyroid membrane identification by digital palpation and implications for emergency front of neck access.
Paediatr Anaesth. 2019 Nov 20. doi: 10.1111/pan.13773. [Epub ahead of print]

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