■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2019/11/25

【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (c_______) (p________) (p_______) : 冠潅流圧 (2) (r____) (p______) (s________) : 腎性昇圧物質 (3) (c_____________) : 心筋症/心筋障害 (4) (r__________) (m_______) : 呼吸運動 (5) (h_______________) (s_______) : 過換気症候群 |
[解答]
(1)coronary perfusion pressure | (2)renal pressor substance |
(3)cardiomyopathy | (4)respiratory movement |
(5)hyperventilation syndrome |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題2】(腹部手術の麻酔) 誤嚥の危険が高いものはどれか。 | ア:胃全摘手術後患者 ウ:イレウス | イ:食道裂孔ヘルニア エ:食道憩室 |
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[解説] 消化管内容が停滞しているもの(消化管通過障害、食道憩室、妊娠)、胃食道括約筋機能の障害があるもの(胃全摘術、食道裂孔ヘルニア、妊娠、腹水)では、誤嚥の危険が高くなる。
[正解] (全て) [出典] 麻酔科クリニカル問題集
【トラブル・シューティング】〜麻酔緊急Vol.2p114 (換気)『用手換気がうまくいかない』 右顎下部腫瘍(鶏卵大)摘出術に際し、急速導入後用手換気が極めて困難で、喉頭蓋も見えず挿管不能のため緊急気管切開を行い気道確保した。本例では舌骨が前下方に偏位し、甲状軟骨が第6頚椎高に位置することが特徴的で、舌根部が下咽頭側に偏位し鼻エアウェイが閉塞部を通過できなかったこと、舌骨が前方に偏位し舌根部の挙上がしにくかったことや腫瘍による喉頭の偏位などが、用手換気困難の原因と推察された。無歯顎患者ではマスクフィッティングが難しいが、鼻道に閉塞がなければ、口をテープなどで閉じて鼻から歯科麻酔用の鼻マスクを用いて換気すればよい。 |
【問題3】(外傷・出血・感染) 食道静脈瘤破裂にSengstaken-Blakemoreチューブを挿入する場合、食道バルーンの圧はどれが適当か? | 1) 圧は関係なく量で決まる 3) 30mmHg 5) 10mmHg | 2) 50mmHg 4) 70mmHg |
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[解説] 食道静脈瘤破裂に対して、Sengstaken-Blakemoreチューブを挿入する場合、食道バルーンの圧は30〜40mmHg、胃バルーンの注入量は200〜300ml、チューブの牽引圧は300〜400gとし、1時間毎に食道バルーン圧を測定、6〜8時間毎に5〜10分間、食道バルーンの空気を抜いて減圧し血流の回復を図る。通常挿入24時間後に、食道バルーンの空気を完全に抜き、止血されていれば、胃バルーンはそのままで12〜24時間経過を見る。さらに出血がなければ、胃バルーンもしぼませて12時間経過を見て後、SBチューブを抜去する。72時間以上のチューブの留置は避けるべきである。合併症としては誤嚥による呼吸器合併症(肺炎、無気肺)、食道バルーンの脹らまし過ぎによる食道破裂、食道バルーンの口側移動→気道閉塞、食道粘膜の損傷、不整脈、鼻翼皮膚潰瘍・壊死などがある。成功率は90%。
[正解] 3 [出典] クリティカル記憶術1P83
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