神経集中治療室の末梢静脈内カテーテルによるフェニレフリン投与の安全性と妥当性

フェニレフリン1.png・血圧の最適化と脳脊髄灌流圧の維持は、神経疾患患者の治療の主力である。伝統的に、血管収縮剤の投与には、固有の合併症のリスクを伴う中心静脈路確保が必要とされてきた。著者らは、以前に神経集中治療室でのフェニレフリンの末梢投与の安全性に関する予備研究データを報告している。この経過追跡では、より堅牢なコホートでの低濃度フェニレフリンの末梢投与の安全性、妥当性、潜在的な有効性を報告する。

・三次医療病院の神経集中治療室で末梢からフェニレフリンを投与された全ての連続患者について、後ろ向き診療録レビューを実施した。

・125 人の患者コホートが特定され、最終分析に含まれた。平均年齢は 59.3 歳で、集中治療室(ICU)平均在室期間は 7.61 日であった。フェニレフリン使用の最もよく見られる適応は、症例の 38.4% での脊髄灌流(神経因性ショックの有る場合とない場合の両方)であり、次いで症例の 16.8% で術後/麻酔蘇生であった。コホートの患者の 25.6% は、中心静脈路確保を必要とした(中心静脈カテーテル+末梢挿入中心静脈カテーテル)。合計 2880 患者-時間が末梢フェニレフリン注入で記録され、そのうち 73.9% は目標血圧(収縮期血圧または平均動脈圧)であった。主要合併症として血栓性静脈炎が 1 例のみと、8 例の軽度の合併症が記録された。

・ICU の現場で、低濃度フェニレフリンのプロトコル主導型末梢投与は安全で実行可能である。この戦略は、中心静脈路確保の必要性を回避しつつ、大多数の患者で血行動態目標を達成するのに潜在的に有効である。

ノルアドレナリンとなると末梢からの投与は回避したいが、フェニレフリンなら末梢からの持続投与が可能だな。

【出典】
Safety and Feasibility of Phenylephrine Administration Through a Peripheral Intravenous Catheter in a Neurocritical Care Unit.
J Intensive Care Med. 2019 Nov 22:885066619887111. doi: 10.1177/0885066619887111. [Epub ahead of print]

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この記事へのコメント

2020年02月01日 20:45
つい今日自分のサイトに「末梢ルートからノルアドレナリンを投与してもよいか」という記事を書いたばかりなので、この記事を拝見してびっくりしました。自分が取り上げたのは、末梢ルートからノルアドレナリンを持続投与して麻酔管理を行った症例についての研究です。https://journals.lww.com/anesthesia-analgesia/Abstract/publishahead/Risk_of_Major_Complications_After_Perioperative.95946.aspx