開腹腹部大動脈瘤修復後の周術期合併症率や死亡率に及ぼす硬膜外鎮痛の影響

腹部大動脈瘤5.png・硬膜外鎮痛(EA)は、術後鎮痛の改善??と心臓、肺、腎臓の合併症の発生率の低下のために、全身麻酔(GA)の補助として頻繁に使用される。ただし、開腹大動脈瘤(AAA)修復中に EA-GA を具体的に検討した研究はわずかである。特に術後転帰に関する開腹 AAA 修復時の EA-GA の影響は不明である。本研究は、EA-GA と GA 単独の開腹 AAA 修復を受けた患者の術後転帰を評価するために実施された。

・2014 年 1 月 1 日から 2016 年 12 月 31 日までに手術を受けた患者について、米国外科学会手術の質改善プログラム(NSQIP)データベースを使用して後ろ向き分析を実施した。傾向スコアマッチングを使用して、分析のためのコホートを確立した。多変量ロジスティック回帰を実行して、各麻酔タイプの周術期の重要転帰を決定した。合計 2171 人の患者が、著者らの日付範囲内で開腹 AAA 修復術を受けた。緊急と破裂 AAA を除外した。分析には合計 2145 人の患者が含まれており、そのうち 653 人の患者が EA-GA を受け、1492 人の患者が GA のみを受けた。

・術後の主要転帰には、死亡率、肺の心臓および腎臓の合併症、感染症、血栓症、輸血必要量(セルセーバーの使用を含む)が含まれた。その他の全体的転帰には、入院期間、再手術、再入院が含まれた。 EA+GA 群と GA 単独群の患者は、人口統計、機能状態、併存疾患に関して同等であった。GA 単独群と比較して、EA+GA 群では再入院の減少したオッズが観察された(0.49、95%CI[0.28-0.86]; p=.014)。EA+GA を受けた患者では輸血を受ける可能性の増加が観察された(1.63、95%CI[1.23-2.14]; p=0.001)。死亡率、再手術、主要な肺、心臓、腎臓、感染性合併症に関して、EA+GA による AAA 修復を受けた患者と GA 単独の患者間で差は認められなかった。

EA+GA は、死亡率の低下または術後の主要な肺、心臓、または腎臓の合併症の発生率の低下と関連していなかった。EA+GA は輸血の必要性の増加と病院の再入院率の低下と関連していた。

開腹腹部大動脈瘤手術で、全身麻酔+硬膜外麻酔が、全身麻酔単独と比較して、術後転帰に差がないと。硬膜外麻酔は必須だと考えるが・・・。

【出典】
The Impact of Epidural Analgesia on Perioperative Morbidity or Mortality After Open Abdominal Aortic Aneurysm Repair.
Ann Vasc Surg. 2019 Oct 28. pii: S0890-5096(19)30901-X. doi: 10.1016/j.avsg.2019.10.054. [Epub ahead of print]

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