脊椎の解剖学的異常構造を有する患者で超音波補助脊椎麻酔とランドマークガイド脊椎麻酔:無作為化対照試験

脊椎麻酔4.png・体表ランドマークガイド法を使用した脊椎麻酔は、腰椎の解剖学的変化のある患者では困難なことがある。ただし、超音波検査を使用してこれらの集団の技術的困難を軽減できるかどうかは不明である。超音波補助法は、脊椎の解剖学的異常構造を有する患者で、ランドマークガイド法と比較して、ブロックの成功に必要な針の穿刺回数を減らす可能性があるかどうかを評価した。

脊柱側弯症の記録や脊椎手術の既往を含む脊椎の解剖学的異常構造を有する 44 人の患者を無作為化して、体表ランドマークガイドか、または手技前の超音波補助脊椎麻酔のいずれかを受けた。全ての脊椎麻酔は、3 人の経験豊富な麻酔科医のうちの 1 人によって行われた。主要評価項目は、硬膜穿刺の成功に必要とした穿刺回数であった。副次評価項目には、初回穿刺での成功率、総処置時間、術中の疼痛スコア、脊柱管処置中の神経根痛、知覚異常、血性タップの発生率が含まれた。主要評価項目の群間差は、Mann-Whitney U 検定を使用して有意性を評価した。

針穿刺回数の中央値(四分位範囲[IQR;範囲])は、ランドマーク群よりも超音波群の方が有意に少なかった(超音波 1.5[1-3 {1-5}] vs ランドマーク 6[2-9.3 { 1-15}]、P<0.001)。初回穿刺での成功率は、超音波群とランドマーク群で、それぞれ、患者 11 人(50.0%)と 2 人(9.1%)で達成された(P=0.007)。ランドマークを確認して脊椎麻酔を実施するための時間の合計として定義される総処置時間は、2 群間で有意差はなかった(超音波群 141 秒[115-181 秒{101-336 秒}] vs ランドマーク群 146 秒[90 -295 秒{53-404 秒}]、P=0.888)。超音波群は、ランドマーク群と比較して周術期疼痛スコアが低かった(超音波群 3.5[1-5 {0-7}] vs ランドマーク 5.5[3-8 {0-9}]、P=0.012)。処置中の合併症の発生率は、2 群間で有意差はなかった。

・脊柱管超音波検査の経験がある麻酔科医にとって、超音波の使用は、ランドマークガイド法と比較して、脊椎に解剖学的異常のある患者で、脊椎麻酔の技術的困難を有意に軽減する。著者らの結果は、このような患者の脊椎麻酔に脊柱管超音波検査の使用を奨励する実践的提案につながりうる。
POINT脊柱管の解剖学的異常が想定される症例では、積極的に超音波を使用した方が技術的困難度が低減し、患者の苦痛も軽減されるようだ。
【出典】
Ultrasound-Assisted Versus Landmark-Guided Spinal Anesthesia in Patients With Abnormal Spinal Anatomy: A Randomized Controlled Trial.
Anesth Analg. 2019 Dec 26. doi: 10.1213/ANE.0000000000004600. [Epub ahead of print]

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