大腿骨頸部骨折患者における周術期心臓酵素上昇の予後的意義:系統的レビューとメタ分析

心臓発作.png・大腿骨頸部(NOF)骨折は、骨折後の合併症率と死亡率の増加に関連する併存疾患高齢患者のよく見られる外傷である。外傷のために、患者は生活の質や自立生活の低下をきたし、養護施設への移動や介護に依存することがある。多数の要因が、NOF 骨折後の合併症や生存率の低下に関連している。VISION コホートからは、さまざまな非心臓外科手術後の術後期のトロポニン上昇が、古典的な虚血症状や心臓症状がなくても死亡リスクの増加につながる可能性があるというエビデンスがある。この系統的レビューとメタ分析の目的は、NOF 骨折患者において、死亡率と心疾患の予後指標としての周術期トロポニン上昇の有用性を検証することである。

・メタ分析の実施に関する PRISMA ガイドラインに従った。EMBASE、MEDLINE(Ovid)、Biosis データベースで電子検索を実施した。手術的に管理された NOF 骨折患者で、周術期トロポニン上昇によって転帰を層別化し、手術後のトロポニン上昇と死亡率に関する十分なデータを報告している場合、研究を分析に含めた。主要および副次評価項目は、それぞれ術後死亡率と心合併症(心筋梗塞、心不全、不整脈)の複合尺度であった。

・11 件の研究が選択基準を満たし、合計 1363 人の患者が含まれた。全体で、497 人の患者(36.5%)が術後にトロポニン値の上昇をきたした。術後トロポニン上昇は、全死因死亡率(OR 2.6; 95%CI 1.5-4.6; p<0.001)および心臓合併症(OR 7.4; 95%CI 3.5-15.8; p<0.001)と有意に関連していた。トロポニン上昇と有意に関連する患者因子には、既存の冠動脈疾患、心不全、高血圧、脳梗塞の既往、心筋梗塞の既往が含まれた。

周術期トロポニン上昇は、NOF 骨折後の死亡率および術後心臓合併症の増加と有意に関連しており、これらの患者の有用な予後指標となる可能性がある。今後の研究では、トロポニン上昇の程度によって患者をさらに層別化し、危険因子をさらに洗練する必要がある。

頸部骨折患者の 1/3 で術後にトロポニン上昇をきたしており、死亡率の増加、心臓合併所の増加と関連している。予後を的確に予測するには、術後にルーチンにトロポニン測定をするべきなのか。

【出典】
The prognostic implication of perioperative cardiac enzyme elevation in patients with fractured neck of femur: A systematic review and meta-analysis.
Injury. 2019 Dec 10. pii: S0020-1383(19)30782-X. doi: 10.1016/j.injury.2019.12.012. [Epub ahead of print]

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