冠動脈バイパス移植手術を受けた高齢患者における麻酔深度と脳酸素化の両方の術中最適化: 無作為化対照予備試験

脳波11.png高齢患者の麻酔深度と局所脳組織酸素化(rScO2)の両方の術中最適化により、術後の認知機能低下(主要評価項目)やせん妄(副次評価項目)は減るのか?

・大都市教育および大学病院と三次次紹介センター単施設での前向き無作為化対照単盲式試験で、人工心肺下の待機的冠動脈バイパス術を受ける年齢 65 歳以上の患者を対象とした。術中麻酔深度(BIS)値は 50±10 を目標とした。局所脳組織酸素飽和度は、導入前値の 15% 以上の低下や、50% 未満は回避された。

・82 人の患者が含まれ、BIS を使用した平均麻酔深度の平均(標準偏差)は、手術中に介入群の方が対照群よりも有意に高かった(40.6(7.3) vs 35.4(6.7)、p=0.004)。認知機能は術後 6 週間で治療群と対照群間で同様であり、ミニ精神状態検査(MMSE)の中央値(四分位範囲)は、介入群で 27(26、29)、対照群で 29(27、29)であった(p=0.12)。著者らは、せん妄の発生率の低下を観察し、介入群では 2.4%(n=1)に対して、対照群では 20%(n=8)で発生した(p=0.01)。

・この予備試験は、非侵襲的な標的制御麻酔深度モニタリングが妥当でであることを示している。6 週間の認知機能では、治療群と対照群間に差は認められなかったものの、術後せん妄は介入群の方が少なかった。
POINT術中に BIS モニターで麻酔深度を調節し、NIRS などで脳組織酸素飽和度の低下を回避するようにした方が術せん妄が低下する可能性がある。
【出典】
Intraoperative Optimization of Both Depth of Anesthesia and Cerebral Oxygenation in Elderly Patients Undergoing Coronary Artery Bypass Graft Surgery-A Randomized Controlled Pilot Trial.
J Cardiothorac Vasc Anesth. 2019 Nov 9. pii: S1053-0770(19)31131-0. doi: 10.1053/j.jvca.2019.10.054. [Epub ahead of print]

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