全血の凝固能低下は、重症敗血症患者の 28 日死亡リスクが高いことと相関している

敗血症2.png・凝固能低下と血小板機能障害は、敗血症における死亡の高いリスクに関連付けられている。著者らのコホート研究の目的は、敗血症による凝固能低下(ROTEM で評価)と血小板機能障害(MULTIPLATE で評価)が、29 日から 90 日の間に死亡した患者と比較して、28日以内に死亡した敗血症患者の方が不良であるかどうかを判断することであった。

・2015 年 3 月から 2018 年にかけて重症セプシスでパドバ大学病院の ICU 入室した連続患者を検討した。包含基準を満たした全患者を登録し、その後検体を収集して ROTEM および MULTIPLATE パラメーターを決定した。登録された各患者は 90 日間の追跡調査を受け、死亡率が記録された。

・120 人の患者のうち、36 人(30%)が診断後 28 日以内(A 群)に死亡し、23 人(19%)が 29 日目から 90 日までの間(B 群)に死亡し、61 人(51%)が 90 日後も生存していた(生存者)。ROTEM 検査で、EXTEM の凝固時間と凝固形成時間は、B 群よりも A 群の方が有意に長かった(89[79-83] vs 75[67-84]秒、p=0.041; 91[71-106] vs 83[54]-88]秒、p=0.020)。A 群と B 群は、EXTEM において生存者よりも有意に凝固能低下が高かった。Multiplate検査で、血小板機能分析は、アデノシン二リン酸試験(15[3-36] vs 41[29-61]AUC、p=0.020)、アラキドン酸試験(17[7-25] vs 29[26-63]AUC、p=0.007)、トロンビン受容体活性化ペプチド-6-試験(27[17-62] vs 68[56-100]AUC、p=0.005)を考慮すると、血小板機能は B 群よりも A 群の方が有意に低かった。

重症セプシスの診断後 28 日以内に死亡した患者は、29 日から 90 日の期間に死亡した患者よりも凝固能低下が重症であった。同様に、90 日非生存者よりも 28 日非生存者の方が血小板機能が著しく低かった。今回の結果を裏付けるために大規模な研究がなされてしかるべきである。

重症セプシスでは、凝固能や血小板機能低下が著しいほど、生命予後が悪いようだ。

【出典】
Whole blood hypocoagulable profile correlates with the greater risk of death at 28 days in patients with severe sepsis.
Korean J Anesthesiol. 2020 Jan 7. doi: 10.4097/kja.19396. [Epub ahead of print]

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