ニコチン置換療法と大きな手術のために入院した喫煙者の転帰との関連

喫煙21.png周術期の直前にニコチン置換療法(NRT)を開始すると、創傷治癒に悪影響を及ぼす可能性があるという懸念がある。NRT と外科的処置のために入院した喫煙者の術後転帰との関連を調査した。

・これは 2015 年 1 月 1 日から 2016 年 12 月 31 日までに大きな外科的処置のために入院した現行喫煙者 552 人の病院での後ろ向き研究であった(メディケア重症度診断関連群予想在室期間 2 日以上)。著者らは、入院から 2 日以内の NRT 受診と、入院患者の合併症の転帰およびその他の転帰との関連を分析した。NRT 受診の傾向スコアを作成し、傾向が一致したコホートでの転帰の差を調べた。

・147,506 人の現行喫煙者のうち、25,651人(17.4%)が入院 2 日以内に NRT を処方された。NRT で治療された患者は、治療を受けなかった患者と比べて若く、黒人やヒスパニックである可能性が低く、メディケイドを有しているか、アルコール、薬物乱用障害、COPD の診断を受けている可能性が高かった。傾向一致分析では、NRT の受診と院内合併症(OR:0.99、95%CI:0.93-1.05)、死亡率(OR:0.84、95%CI:0.68-1.04)、30 日間の全ての原因による再入院(OR:1.02、95%CI:0.97-1.07)、創傷合併症のための 30 日間の再入院(OR:0.96、95%CI:0.86-1.07)との間に関連性はなかった。

・これは、周術期 NRT が手術後の有害転帰と関連していないことを実証そた手術患者の最初の大規模観察研究である。これらの結果は、周術期に NRT をルーチンに処方すべきであるというエビデンスを支持するものである。

手術直前に禁煙するとかえって術後合併症が増えるという懸念ががあるが、それはなさそうだという研究結果だ。

【出典】
The association of nicotine replacement therapy with outcomes among smokers hospitalized for a major surgical procedure.
Chest. 2019 Nov 29. pii: S0012-3692(19)34368-5. doi: 10.1016/j.chest.2019.10.054. [Epub ahead of print]

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