心臓手中の酸化的損傷と術後せん妄

脳神経系2.png・術後せん妄のメカニズムはよく理解されておらず、効果的な治療法の開発が制限されている。術中の酸化的損傷はせん妄と神経傷害に関連し、血液脳関門の破壊はこれらの関連を辺kさせるという仮説を検証した。

・腎傷害とせん妄を減らすためにアトルバスタチンの臨床試験に登録された 400 人の心臓手術患者の事前指定されたコホート研究で、著者らは、酸化的損傷を定量化しるために、ガスクロマトグラフィー-質量分析を使用して F2-イソプロスタンとイソフランの血漿濃度を、神経障害を定量化するために、ユビキチンカルボキシル-末端ヒドロラーゼアイソザイム L1、術前/術中/術後の血液脳関門破壊を定量化するために酵素結合免疫吸着アッセイを使用して S100 カルシウム結合タンパク質Bを測定した。せん妄を診断するために、CAM/ICU を 1 日 2 回実施した。術中の F2 イソプロスタンとイソフランとせん妄(主要評価項目)、術後のユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイム L1(副次評価項目)の独立した関連性を測定し、S100 カルシウム結合タンパク質 B がこれらの関連性を変化させるかどうかを評価した。

・せん妄は、中央値(10、90 パーセンタイル)1.0(0.5、3.0)日で、400 人中 109 人(27.3%)の患者に発生した。総コホートでは、血漿ユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイム L1 濃度はベースラインで6.3 ng/ml(2.7、14.9)、術後 1 日目に 12.4 ng/ml(7.9、31.2)であった。F2-イソプロスタンとイソフランは術中に増加し、また、術中 F2 イソプロスタンとイソフランの対数変換された合計は、術後せん妄のオッズの増加(オッズ比、3.70[95%CI、1.41〜9.70]、P=0.008)および術後のユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイム L1 の増加と独立して関連していた(幾何平均の比、1.42[1.11〜1.81]、P=0.005)。術中F2イソプロスタンとイソフランの増加と術後ユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイム L1 の増加との関連は、S100 カルシウム結合タンパク質 B が上昇した患者で増幅された(P=0.049)。

術中の酸化的損傷は術後せん妄と神経傷害の増加と関連しており、酸化的損傷と神経傷害の関連性は血液脳関門破壊の増加した患者中の方が強かった。

脳血液関門の透過性亢進によって酸化的損傷が神経障害を招来し、術後せん妄という症状をきたすということか。

【出典】
Intraoperative Oxidative Damage and Delirium after Cardiac Surgery.
Anesthesiology. 2020 Mar;132(3):551-561. doi: 10.1097/ALN.0000000000003016.

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