気管挿管による全身麻酔後の覚醒時咳嗽を軽減するための薬剤:系統的レビューとネットワークメタ分析

咳嗽.png・覚醒時咳嗽は手術の完了後に患者に害を及ぼす可能性があるが、この症状を軽減するのにどの薬が最も効果的かは不明である。 RCT の系統的レビューとネットワークメタ分析を実施して、全身麻酔後の中等度から重度の咳嗽の軽減に及ぼす薬物の相対的有効性を調査した。試験した薬物は、リドカイン(カフ内、局所、気管内投与)、デキスメデトミジン、レミフェンタニル、フェンタニルであった。

・8 つの異なる医学文献データベース、会議の要約、記事の参照を検索した。スクリーニング後、含まれる引用のバイアスを評価し、データを抽出した。各治療比較でプールされたオッズ比と 95% 信頼区間が計算された。累積順位曲線(SUCRA)下での表面では、中等度から重度の覚醒時咳嗽を減少させるために各介入の相対的なランクを決定した。サブ群分析には、激しい咳嗽のみ、抜管時間、維持麻酔薬の種類、投与量が含まれた。

・ネットワークメタ分析には、70 件の研究と 5286 人の患者が含まれた。全研究薬物は、薬物なしか、プラセボのいずれかと比較して、中程度と重度の抜管前後の咳嗽を軽減するのに有利なオッズを有していた。単剤で別の薬よりも好ましい薬はなかった。デキスメデトミジンは、SUCRA ランクが最高で、続いて、レミフェンタニル、フェンタニル、カフ内、気管/局所、静脈内ルートを介したリドカインの順であった。レミフェンタニルは、激しい咳嗽を軽減するこことでのみ最高位にランクされた。カフ内リドカインは、プラセボ、デキスメデトミジン、フェンタニル、レミフェンタニルと比較して、抜管時間が長くなる可能性が高かった。

全ての試験薬はプラセボまたは投薬なしよりも中等度から重度の覚醒時咳嗽を軽減し、デキスメデトミジンが最も効果的であった

残念ながら日本では、全身麻酔からの覚醒時にはデキスメデトミジンは使用できないので、レミフェンタニルとフェンタニルの併用で対処するしかないな。

【出典】
Medications to reduce emergence coughing after general anaesthesia with tracheal intubation: a systematic review and network meta-analysis.
Br J Anaesth. 2020 Feb 22. pii: S0007-0912(20)30012-X. doi: 10.1016/j.bja.2019.12.041. [Epub ahead of print]

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