スガマデクスとネオスチグミンによる筋弛緩拮抗と非心臓手術後の 90日死亡率との関連

スガマデクス3.png・スガマデクスによる筋弛緩薬の拮抗は、術後残存筋弛緩を減少させることにより術後合併症を軽減することが知られている。ただし、90 日死亡率への影響は不明である。そこで、本研究の目的は、非心臓手術後の 90 日死亡率に関して、スガマデクスとネオスチグミンの効果を比較することであった。

・本後ろ向きコホート研究は、2011 年から 2016 年まで単一の三次医療病院で非心臓手術を受けた年齢 18 歳以上の成人患者の診療記録を分析した。傾向スコアマッチングおよび Cox 回帰分析を使用して、非心臓手術後の 90 日死亡率を低下させる上での、スガマデクスとネオスチグミンの有効性を調査した。

・合計 65,702 人の患者が分析に含まれ(平均年齢:52.3 歳、標準偏差:15.7)、これらの患者のうち 23,532 人(35.8%)が一般外科手術を受けた。傾向スコアのマッチング後、14,179 人の患者(スガマデクス群の 3906 人の患者とネオスチグミン群の 10,273 人の患者)が最終分析に含まれた。傾向スコアを一致させたコホートのコックス回帰分析は、90日死亡リスクがネオスチグミン群よりもスガマデクス群の方が 40% 低いことを示した(ハザード比:0.60、95%信頼区間:0.37、0.98、P=0.042)。これらの結果は、コホート全体の多変数 Cox 回帰分析でも同様であった(ハザード比:0.62、95% 信頼区間:0.39、0.96、P=0.036)。

・本後ろ向きコホート研究により、スクロマデクスによるロクロニウムの拮抗は、ネオスチグミンと比較して非心臓手術後の 90 日死亡率の低下に関連する可能性が示唆された。ただし、本研究では、研究デザインが後ろ向きのため、術後期に神経筋機能を定量的に評価していなかったため、結果を慎重に解釈する必要がある。これらの結果を確認するために、術後期に定量的な神経筋モニタリングを行う前向き研究を今後実施する必要がある。

スガマデクスによる拮抗の方が、90 日死亡率が低いと。スガマデクスを使用するだけで、術後の死亡率まで低下するとは考えにくいが、症例を選んでスガマデクスを使用すれば、そのような結果もありなのかな。

【出典】
Association of neuromuscular reversal by sugammadex and neostigmine with 90-day mortality after non-cardiac surgery.
BMC Anesthesiol. 2020 Feb 20;20(1):41. doi: 10.1186/s12871-020-00962-7.

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