小児の年齢層における輸血と肺手術:単施設の後ろ向き研究

輸血小児.png・輸血には害がないわけではなく、最近の研究は、輸血と重症患者の転帰不良との関連を示唆している。輸血は酸素運搬能を向上させるという確固たる信念に基づいて多くの理由で処方されているが、それは顕著な有害な危険をもたらしうる。重要なことに、肺手術は中程度から高リスクの手術として数えられ、出血の重大なリスクを負いうる。本研究は、小児胸部手術後の、輸血と臨床転帰不良との関連を明らかにし、輸血の疫学を特徴付けることを目的としている。

・3年間にわたって行われた後ろ向きコホート研究で、年齢 18 歳以下の合計 248 人の患者は、開胸術と肺手術を受け、術中または術後の輸血の必要性に応じて、I 群(無輸血=130 人)と II 群(輸血= 118 人)の 2 群に分けられた。統計分析には SPSS v25 を使用した。

・輸血の確率は、手術の種類に応じて 42.8% 〜 50% の範囲であった。術後変数に関して、鎮痛持続時間、アレルギー反応、再手術の必要性、院内死亡率に関して、両群間に有意差はなかった。しかしながら、輸血を受けた群は、抗生物質の持続期間、持続しり術後発熱、胸腔ドレーンを抜去時間、ICU 在室機関、入院期間、肺炎の有意な増加を示した。肺炎の発生率は、輸血を受けていない群と比較して輸血を受けた場合の相対リスクは 1.82 であった。

・著者らの研究では、肺手術を受けた小児で、輸血群は、肺炎、胸腔ドレーン抜去時間の遅延、長期の ICU 在室、入院期間などの有害転帰をきたしやすかった。

輸血が必要となる術前状態と、輸血が及ぼす免疫脳の低下などが転機の不良をもたらすのだろう。

【出典】
Blood transfusion and lung surgeries in pediatric age group: A single center retrospective study.
Ann Card Anaesth. 2020 Apr-Jun;23(2):149-153. doi: 10.4103/aca.ACA_210_18.

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