■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2020/04/17

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【問題1】(産科麻酔) 産科麻酔について正しいのはどれか?

ア:イオン化の程度が高い物質は胎児移行率が高い。

イ:妊娠時のPaO2は非妊娠時に比べて低下する。

ウ:妊婦では胃内容物の逆流が起りやすい。

エ:妊娠子宮は胃内圧を上昇させる。

オ:妊婦では胃の蠕動運動が低下する。


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[解説] ア:×:分子量が小さく、立体構造がコンパクトで、イオン化の程度が低く、脂溶性の高い物質は胎盤移行性が高い。
イ:×:妊娠時のPaO2は非妊娠時に比べて増加する。呼吸性アルカローシスのためにPaCO2は低下し、その分PaO2は上昇できる。
ウ:○:妊婦では下部食道括約筋の緊張が低下し、胃内容物の逆流が起りやすい。
エ:○:妊娠子宮は胃内圧を上昇させる。これも妊婦が逆流や誤嚥しやすい一因となる。
オ:○:妊婦では胃の蠕動運動が低下し、胃内容の排出時間も延長するので、妊婦は常にフルストマック状態と考えるべきである。する。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p412-419





【問題2】(心臓・血管) 紡錘状の径が7cmの腹部大動脈瘤の場合、5年以内に破裂する確率はどれくらいか?
1) 80%以上
4) 70%
2) 30%
5) 50%
3) 10%以下


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[解説] 腹部大動脈瘤の大部分は腎動脈下であり、紡錘状をしている。径が5cm以上から手術適応がある。嚢状の場合には、小さくても手術適応がある。待機手術の死亡率が2〜3%であるのに対し、緊急手術の死亡率は50%にも及ぶ、径4cm以下の腹部大動脈瘤を放置した場合、5年以内に破裂する率は15%以下であるが、径が大きくなるにつれ破裂する頻度が高くなり、5cmで20%、6cmで30%、7cmで50%、8cmでは75%以上となる。(だいたい径の2乗%の5年破裂率)したがって、高齢者でも破裂する頻度が高ければ、手術適応がある。


[正解] 5 [出典] 高齢者の麻酔p183


【トラブル・シューティング】〜麻酔緊急Vol.1p32

(術中管理)『手術中の異常体温上昇をどうする』

(1)悪性高熱(!?)の1例:大腿骨開放骨折に対する緊急手術中、高体温、頻脈→心房細動、軽度代謝性アシドーシス、高CO2を呈し、悪性高熱治療を開始したが、βブロッカー投与で心房細動が軽度洞頻脈に復し、頚部腫脹を認めた。実は甲状腺クリーゼ。(2)悪性高熱(!?)の1例:腎盂結石に対する切石術中、高体温、代謝性アシドーシス、赤色尿、全身の強い筋緊張をきたした。腎盂鏡の灌流→感染巣に高い圧→菌血症。術中高体温の鑑別診断:①悪性高熱 ②悪性症侯群 ③過激運動後熱中症 ④甲状腺クリーゼ ⑤褐色細胞腫 ⑥単純発熱 ⑦末梢血管収縮による中心性発熱 ⑧発熱性薬剤投与 ⑨ミオパチー ⑩感染症 詳しい既往歴が鑑別に重要!






■ Top 100 Secrets ■
Appropriate dosing of intravenous anesthetics requires considering intravascular volume status,comorbidities,age,and medications.

[Words & Phrases] ◆ comorbidity [ko`um⊃:bi'dэti] : 共存症、併存疾患


[出典]Anesthesia Secrets 3rd Edition

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