外傷患者の周術期心停止と死亡:観察研究の系統的レビュー

外傷.png・外傷患者における周術期心停止(CA)の発生とその転帰に影響を与える要因はよく知られていない。著者らの研究の新奇さは、外傷患者で、周術期 CA の発生および/または死亡率について世界中で実施された系統的レビューの実施にある。

・系統的レビューを実施して、外傷患者において術後 24 時間まで、外傷による CA および/または死亡の発生と、CA および/または死亡率を報告した観察研究を特定した。2020 年 1 月 29 日まで、MEDLINE、EMBASE、LILACS、SciELO データベースを検索した。

・評価された主要評価項目は、外傷患者における周術期 CA および/または死亡の疫学に関するデータであった。

・9 件の研究が選択され、最初の研究は 1994 年に発表され、最新の研究は 2019 年に発表された。外傷は周術期の CA と死亡の重要な要因であり、それぞれ 10,000 件の麻酔症例あたり 168 件と 74 件の割合で発生した。研究では、男性、若年成人と成人、ASA-PS≧III、全身麻酔を受けた患者、腹部や神経系手術を受けた患者において、周術期 CA と死亡の割合が高いと報告されている。外傷後では、制御できない出血が、周術期 CA と死亡の主な原因であった。周術期 CA 後の生存率は低かった。

外傷は、特に若年成人と成人の男性、ASA-PS≧III と分類された患者においては、主に鈍的、そして穿通性の外傷後の制御不能な出血によって周術期の CA と死亡の重要な要因である。外傷は世界的な公衆衛生上の問題であり、周術期の合併症率と死亡率に強い影響を与える。

通常の待機的手術治療は基本問題であるのに対して、外傷治療は、非常に難しい応用問題。出血を如何に制御できるかがカギだ。

【出典】
Perioperative cardiac arrest and mortality in trauma patients: A systematic review of observational studies.
J Clin Anesth. 2020 Apr 15;64:109813. doi: 10.1016/j.jclinane.2020.109813. [Epub ahead of print]

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