非待機的帝王切開の全身麻酔導入時の母体低酸素血症の発生率と危険因子:前向き多施設研究

酸素飽和度.png妊娠中の女性は全身麻酔中に低酸素血症のリスクが高くなる。著者らの目的は、この状況で低酸素血症の発生率と寄与する危険因子を調査することであった。

・全身麻酔下で非待機的帝王切開を受けた年齢 18 歳以上の全女性は、この多施設観察研究に参加する資格があった。主要評価項目は、SpO2≦95% と定義された低酸素血症の発生率であった。副次評価項目は、2 回以上の挿管試行、または挿管の失敗と定義された挿管困難の発生率であった。

・調査期間中、産科病院 17 施設で、895 人の女性が 前向きに含まれており、非待機的帝王切開に際して全身麻酔を受けた女性が 79% を占めていた。母体低酸素血症は 172 人の女性で観察された(19%;信頼区間[CI]、17-22%)。多変量解析における低酸素血症に関連する危険因子は、挿管困難または挿管失敗(調整オッズ比[aOR]= 19.1[8.6-42.7]、P<0.0001)と BMI>35kg m-2(aOR = 0.53[0.28-0.998]、P=0.0495)であった。挿管は 40 人の女性(4.5%; CI、3.3-6%)では困難であり、挿管失敗は 5 人の女性(0.56%; CI、0.1-1%)で発生した。多変量解析では、プロポフォール以外の催眠薬の使用が挿管困難または挿管失敗と関連していた(aOR = 25[2-391]、P=0.02)。傾向スコアにより、プロポフォールが挿管困難または挿管失敗の有意なリスク低下と関連していることが確認された(P<0.001)。

帝王切開時の低酸素血症は 19% の女性で観察され、挿管困難または挿管失敗と有意に関連していた。プロポフォールの使用により、挿管困難の発生を防げる可能性がある。

緊急帝王切開で全身麻酔をせざるをえないなら、導入剤は、やはりプロポフォールがいいようだ。

【出典】
Incidence and risk factors for maternal hypoxaemia during induction of general anaesthesia for non-elective Caesarean section: a prospective multicentre study.
Br J Anaesth. 2020 Apr 14. pii: S0007-0912(20)30166-5. doi: 10.1016/j.bja.2020.03.010. [Epub ahead of print]

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