■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2020/04/23

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【問題1】(薬物代謝) 肝臓の薬物代謝について誤っているのはどれか。

ア:坐薬は肝臓でのfirst pass effect を受けない。

イ:肝小胞体のP-450は酸素添加酵素である。

ウ:酵素誘導は吸入麻酔薬の中間代謝産物を増加させる。

エ:薬物は肝臓で酸化・還元・水解されると、極性が低下する。

オ:抱合体となり胆汁中へ排泄された物質は、時には腸肝循環となる。


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[解説] 上直腸静脈からの血液は大部分が肝臓(門脈系)へ流れ込むが、中・下直腸静脈は下大静脈に流れ込むので、坐薬は肝臓でのfirst pass effect を受けない。肝小胞体内に局在するヘム蛋白の一つであるチトクロームP-450は、分子状酸素の活性化を行う「酸素添加酵素」といった働きをしている。酵素誘導では酵素量が増加するので、代謝産物も増加する。吸入麻酔薬の中間代謝産物も増加する。薬物の極性は、酸化、還元、水解によって増し、更に抱合にり極性は上昇する。抱合体となり胆汁中へ排泄された物質の1部は、βグルクロニダーゼにより抱合が解除され再吸収され、腸肝循環が成立する。


[正解] (エ) [出典] 第27回麻酔指導医認定筆記試験:A5




【問題2】(中枢神経系) 片側の内頚静脈血の( )は、同側の内頚動脈に由来し、残りの( )は対側内頚動脈に由来する。
1) 3/5、2/5
3) 4/5、1/5
5) 1/2、1/2
2) 3/4、1/4
4) 2/3、1/3


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[解説] 片側の内頚静脈血の2/3は、同側の内頚動脈に由来し、残りの1/3は対側内頚動脈に由来する。このため、頭蓋内病変が局所性である場合、左右の内頚静脈酸素飽和度は解離していることが多い。蘇生後脳症などのようなびまん性脳病変の患者にSjO2カテーテルを挿入しようとする場合は左右いずれでも構わないが、脳挫傷など局所病変の場合には同側に挿入するのが原則である。


[正解] 4 [出典] 救急医学Vol21-No12-p1547



【問題3】(循環管理) 正しいのはどれか。

ア:塩酸エフェドリンの作用時間はエピネフリンの約10倍である。

イ:ニフェジピンによる血圧低下は徐脈を伴う。

ウ:ATPは上室性頻拍症治療に用いられる。

エ:ニトログリセリンによるメトヘモグロビン血症にはメチレンブルーが有効である。

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[解説] エフェドリンの心血管効果はエピネフリンに似るが、その反応はより弱く、ほぼ10倍長く持続する。等しい血圧上昇を得るためには、エピネフリンの約250倍以上のエフェドリンが必要である。ニフェジピンは急激な血圧低下により、圧受容体反射を介して頻脈や心筋収縮力の増強を招き、冠灌流圧の低下と相まって狭心症の増悪を見ることがある。WPW関連を含め、発作性上室性頻拍症患者において、アデノシンは房室伝導を遅延させ、房室結節を通るリエントリ経路を遮断し正常洞調律を回復させる。ニトログリセリンによるメトヘモグロビン血症にはメチレンブルーが有効である。


[正解] (ア)、(ウ)、(エ) [出典] 第33回麻酔指導医認定筆記試験:A31




【問題4】(中枢神経) 意識障害と呼気にアセトン臭を認める場合に何を考えるか?
1) 肝性昏睡
3) 糖尿病性ケトアシドーシス
5) 一酸化炭素中毒
2) 尿毒症
4) アルコール中毒


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[解説] 意識障害と呼気にアセトン臭を認める場合に糖尿病性ケトアシドーシスを考慮するべきである。


[正解] 3 [出典] クリティカル記憶術2P62

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