全身麻酔下の手術と認知症の発症との関係:系統的レビューとメタ分析

認知症9.png・研究の目的は、これまでに発表された疫学研究からのエビデンスを確認および統合することにより、全身麻酔への曝露とアルツハイマー病(AD)および認知症の発症との関連を調査することである。

・MEDLINE、EMBASE、Google Scholar を検索して、2018 年 4 月までに全身麻酔への暴露後に AD/認知症のリスクを報告し、2020 年 2 月に最終的に更新された全関連記事を特定した。著者らは、研究期間の前に認知症または AD と診断されていない年齢 60 あるいは 65 歳以上の患者を含めた。全体でプールされた効果サイズ(ES)は、変量効果モデルで評価された。サブ群分析が行われ、出版バイアスの可能性が評価された。

・412253 人の患者を対象とした合計 23 件の研究が分析に含まれた。全身麻酔への曝露と AD の発生との間に統計的に有意な正の関連が全体分析で検出された(プールされたES=1.11、95% 信頼区間= 1.07-1.15)が、相当な不均一性(pχ2<0.001、I2=79.4)が見られた。全体分析では有意な関連が明らかになったが、サブ群分析の結果には一貫性がなく、出版バイアスの可能性が検出された。

・このメタ分析は、全身麻酔と AD との間に有意な正の関連があることを示した。ただし、他の結果を考慮すると、メタ分析は注意して解釈する必要がある。特に、全身麻酔の影響と、手術そのものが AD の発症に及ぼす影響とを区別することはほぼ不可能であると考えられるべきである。さらに、全身麻酔と AD との関連のエビデンスを解明するには、バイアスリスクを低減するために考案された大規模な研究が必要である。

同じ手術を、局所/脊椎麻酔下で行った場合と、全身麻酔下で行った場合を比較すれば、全身麻酔の影響を評価できるのではないかと思うが。

【出典】
Relationship Between Surgery Under General Anesthesia and the Development of Dementia: A Systematic Review and Meta-Analysis
Biomed Res Int . 2020 Apr 2;2020:3234013. doi: 10.1155/2020/3234013. eCollection 2020.

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