脊髄損傷患者における下肢骨折の管理

脊髄損傷2.png・脊髄損傷(SCI)後の患者における下肢の低エネルギー骨折は、重要な管理課題を提示する。これは、三次紹介 SCI センターからの経験をレビューする最初のオーストラリアの研究であり、傾向を特定し、治療法の選択肢を提案することを目的としている。

下肢脆弱性骨折の治療を受けた SCI 患者の 5 年間にわたる後ろ向きレビューである。患者の人口統計、脊髄損傷の重症度スコア、骨折の特徴と治療を評価した。骨癒合までの時間、在室期間、治療に関連した合併症も分析した。

・合計 42 件の下肢骨折の SCI 患者 38 例が選択基準を満たした。平均年齢は 55.7 歳で、骨折時の SCI 後の平均期間は 22.5年±12.7 年であった。大腿骨(73.8%)は下肢(26.2%)よりも骨折することが多く、関節外遠位大腿骨骨折が最も多く見られた(35.7%)。合計 25 件(60%)の骨折が手術で管理され、17 件(40%)が非手術的に管理された。大腿骨骨折の大部分は、髄内釘で管理された。脛骨骨折は、一般的に非手術的に管理された。8 例(19.1%)は合併症をきたし、非手術群(35.3%)と手術群(8.0%)の合併症の頻度に有意差があった(P=0.045)。1 例を除いて全ての骨折は癒合した。骨癒合までの時間は、非手術的に管理された患者(19.1±8.1 週間)と比較して、手術的に治療された患者(13.6±6.4 週間)の方が短かった。

・SCI 患者の下肢脆弱性骨折は、手術または非手術のいずれかの方法でうまく管理できる。この症例シリーズでは、手術的に管理された患者の方が、合併症が少なく、骨癒合までの時間が短かかった。

脊髄損傷患者で下肢骨折に際して痛がらなくても、積極的に手術した方がいいようだな。

【出典】
Management of lower limb fractures in patients with spinal cord injuries.
ANZ J Surg. 2020 May 1. doi: 10.1111/ans.15924. [Epub ahead of print]

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