■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2020/05/12

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【トラブル・シューティング】〜麻酔緊急Vol.1p138

(硬膜外麻酔)『硬膜外麻酔時に誤って硬膜穿刺をした時の対策』

硬膜穿刺時の対処:(1)局麻薬を注入していない時:①脊麻に変更:高比重液局麻薬を通常より2割程度多めに注入、再び内筒針を刺して5分待ち、麻酔効果の出現を確認して硬膜外針を抜去する。②再試行:1〜2分節上下の椎間で試みる。濃いものを少量用いる。よく効くことが多い ③硬麻断念:頭痛対策としてパッチ療法か、多めの補液と長めのベッド上安静 (2)局麻薬を大量に注入した時:全脊麻の発生を前提に対処、呼吸困難→意識消失、チアノーゼ、呼吸停止、瞳孔散大、対光反射消失に至る。人工呼吸、急速補液、昇圧剤、低血圧に20分程度耐えると回復に向かう。







【問題1】(小児) 小児の麻酔について正しいのはどれか?

ア:小児のクロージングボリュームは体重あたりでは成人と変わらない。

イ:肺血管抵抗の上昇は右左シャントを増加させる。

ウ:新生児は心収縮力を高めて心拍出量を増加させることはできない。

エ:小児は胸壁運動の効率が悪い。

オ:乳児や小児は迷走神経の緊張が強く、徐脈になりやすい。


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[解説] ア:×:小児のクロージングボリュームは体重あたりでは成人よりも大きい。
イ:○:肺血管抵抗の上昇→右心系の圧上昇→右左シャントを増加させる。
ウ:○:新生児は心収縮力を高めて心拍出量を増加させることはできない。心拍数を増加させることでしか、心拍出量を増加させることができない。「小児は数で稼ぐ!」
エ:○:小児は胸壁運動の効率が悪い。胸郭コンプライアンスが高いために、吸気努力に見合っただけの換気が得られにくい。
オ:○:乳児や小児は迷走神経の緊張が強く、徐脈になりやすい。徐脈の3大原因は、低酸素症、迷走神経刺激(喉頭展開)、揮発性麻酔薬である。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p396-404




【問題2】(外傷・出血・感染) 成人では血液1単位の輸血によりヘモグロビンはどれくらい上昇するか?
1) 0.8〜1.0g/dl
3) 0.4〜0.5g/dl
5) 1.3〜1.5g/dl
2) 0.2〜0.3g/dl
4) 0.6〜0.7g/dl


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[解説] 成人の血液のHb=15g/dl、循環血液量を5000mlとして、15×200÷5000=0.6.成人では血液1単位(=200ml)の輸血によりヘモグロビンは0.6〜0.7g/dl上昇する。成人の血液のHt=45%、循環血液量を4500mlとして、45/100×100÷4500=1.成人では血液100mlの輸血によりHt1%上昇する。


[正解] 4 [出典] クリティカル記憶術1P65




【問題3】(外傷・出血・感染) 敗血症ショック(エンドトキシン・ショック)時の血行動態として不適当なのはどれか?
1) 心収縮力低下
3) 肺血管抵抗低下
5) 酸素運搬能低下
2) 体血管抵抗低下
4) 血圧低下


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[解説] エンドトキシンが血中に入ると、急性に心筋収縮力、血圧、体血管抵抗、酸素運搬能は減少し、肺血管抵抗は増加(→肺高血圧)する。この肺血管抵抗の増大は、より詳細には肺静脈側の収縮によるところが大きく、肺毛細管楔入圧は左室の前負荷評価の指標にはならない。


[正解] 3 [出典] ANESTHESIA ANTENNA No16-p8

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