術中の呼気終末陽圧最適化が呼吸力学と炎症反応に及ぼす影響:無作為化比較試験

陽圧換気.png・傷害のない肺の患者でさえ、全身麻酔中に肺保護人工呼吸(LPV)を適用することが勧められている。ただし、大きな腹部手術を受ける患者で、呼吸力学、酸素化、炎症反応と術後合併症との潜在的な相関に対する個々の PEEP 最適化の効果は評価されておらず、標準的 LPV と比較されていない。

・開腹膀胱全摘術を受ける 39 人の患者が本研究に登録された。研究群(SG)では、最適な PEEP は漸減調節によって決定され、最高の静的肺コンプライアンスをもたらす PEEP 値として定義された。対照群(CG)では、PEEP を 6 cmH2O に設定した。主要評価項目は、術中呼吸力学とガス交換パラメータであった。副次評価項目は、周術期のプロカルシトニン動態と術後肺合併症であった。

最適な PEEP 値(中央値 10、範囲:8-14 cmH2O)、PaO2/FiO2(451.24±±121.78 mmHg vs 404.15±115.87 mmHg、P=0.005)、静的肺コンプライアンス(52.54±±13.59 ml cmH2O-1 vs 45.22±9.13 ml cmH2O-1、P<0.0001)は、CG と比較して SG の方が、有意に高かったのに対して、駆動圧(8.26±1.74 cmH2O vs 9.73±4.02 cmH2O、P<0.0001)は、有意に低かった。プロカルシトニン動態には有意な群間差は見られなかった(P=0.076)。複合評価項目の結果は、有意ではないが SG における術後合併症の減少を示した。

術中の PEEP 最適化により、標準的 LPV と比較して、ガス交換と肺力学が有意に改善された。これらが短期および長期的転帰に影響を与えるかどうかは、さらに調査する必要がある。

PEEP を最適化することにより、少なくとも術中のガス交換は改善できるが、術後転帰にまで影響するかどうかは今後の検討が必要。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

ナイス ナイス

この記事へのコメント