タニケット誘発性血管内皮損傷に及ぼすセボフルランとプロポフォールの効果:膝靭帯手術に際しての予備無作為化比較試験

血管内皮.png・グリコカリックス層は、血管内皮の重要な構造である。整形外科手術中にはタニケットによって誘発性虚血期間があり、虚血再灌流後に生成された活性酸素種がグリコカリックスの脱落を仲介する可能性がある。ここでは、著者らは、膝靭帯手術において、タニケット誘発性虚血再灌流の効果について明らかにし、虚血再灌流後の内皮バイオマーカーの放出に及ぼすセボフルランとプロポフォールの効果を比較する。

・この予備的単施設盲式無作為化比較試験には、16 人の健康な患者が含まれた。脊椎麻酔後、無作為化に従ってセボフルランか、またはプロポフォールで鎮静が行われた。周術期には、ELISA アッセイキットを使用して、血清からシンデカン-1、ヘパラン硫酸、トロンボモジュリンを定量化するために、5 回の静脈血を採取した。サンプルサイズの計算は、α=0.05 と 検出力 80%でシンデカン-1 の平均濃度の 25% 変化を検出するように行った。

・著者らの主要評価項目については、事後の Bonferroni 補正分析を使用した二元留置分散分析では、どの時点でも、セボフルラン群とプロポフォール群間に、シンデカン-1濃度に差はなかった。セボフルラン群では、セボフルラン群のタニケット解除 90 分後のシンデカン-1 濃度が 34.6±24.4 ng/mL から 47.9±29.8 ng/mL(Wilcoxon 検定、p<0.01)に増加したが、プロポフォール群では認められなかった。二元留置分散分析では、ヘパラン硫酸とトロンボモジュリンの値に群間差はなかった。

・タニケット膝靭帯手術後、細胞層統合性に変化のない表在性内皮損傷が観察された。プロポフォール群の患者では、血清内皮バイオマーカーの上昇はなかった。セボフルランは in vitro および in vivo 試験で観察された保護効果を示さなかった。

タニケット誘発性の血管内皮障害は、プロポフォールの方が発生しにくいということかな。

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