術中の硫酸マグネシウムは術後認知機能障害を回避できるのか?

マグネシウム8.png・術後認知機能障害(POCD)の病因について多くの懸念がある。現在、効果的な予防戦略は明らかにされていない。本研究の目的は、術中の硫酸マグネシウムが POCD の発症を予防する効果があるかどうかを調査し、神経変性のマーカーである S100B の血清値に及ぼす影響を調査することであった。

・これは、待機的腹腔鏡下胆嚢摘出術を受けた 80 人の参加者について実施された前向き無作為化比較試験で、40 人の参加者が従来の全身麻酔(従来麻酔群)を受け、40 人の参加者が従来の全身麻酔に加えて、術中硫酸マグネシウムの追加投与を受けた(硫酸マグネシウム群)。両群の認知機能評価は、術前および術後 1 週間に、Paired Associate Learning Test(PALT)および Benton Visual Retention Test(BVRT)を使用して行われた。血清 S100B の定量測定は、酵素結合免疫吸着アッセイ法を使用して、術前と術後 1 週間に両群で行われた。

術後 PALT および BVRT は、従来麻酔群では術前 PALT および BVRT よりも有意に低かったが(P=0.043、P=0.015)、硫酸マグネシウム群では有意差はなかった(それぞれ P=0.134、P=0.151)。従来麻酔群(P=0.006)では、術後 S100B の方が、術前 S100B よりも有意に高かったが、硫酸マグネシウム群では有意差がなかった(P=0.293)。

従来の全身麻酔中に硫酸マグネシウムの静脈内注入を投与すると、POCD に対して保護的に作用し、術後の血清 S100B の上昇を抑えることができる。

術中の硫酸マグネシウム投与が、術後認知機能障害の発症を予防すると。

【出典】
Could Intraoperative Magnesium Sulphate Protect Against Postoperative Cognitive Dysfunction?
Minerva Anestesiol . 2020 May 22. doi: 10.23736/S0375-9393.20.14012-4. Online ahead of print.

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