肺切除手術後の死亡マーカーとしてのトロポニン I-前向きコホート研究

急性心筋梗塞.png・胸部手術に伴う心血管合併症は、罹患率、死亡率、治療費を増加させる。心臓トロポニン値の上昇は、非心臓手術後合併症の予測因子となるが、胸部手術後のその役割は未確定のままである。本研究の目的は、肺切除手術を受けた患者で、トロポニン I の上昇と 1年後の罹患率および死亡率の関係を分析することであった。

・本前向きコホート研究では、2012 年 7 月から 2015 年 11 月まで、ブラジルの大学病院で従来のビデオ補助胸腔鏡下待機的肺切除術を受けた 151 人の連続患者を評価した。術前のリスク層別化は、米国内科医師会(ACP)およびサンパウロ州心疾患学会(EMAPO)の採点システを使用して実施した。トロポニン I 値は、術直後(POi)と術後 1日目と 2 日目に測定された。

・ACP(96.7%)と EMAPO(82.8%)のスコアによると、ほとんどの患者は合併症のリスクが低かった。患者の約 49% が少なくとも 1 回はトロポニン I(0.16 ng/ml以上)の増加を示し、22 人(14.6%)が 1 年で死亡した。多変量解析では、術後初日のトロポニン I の上昇が、1 年以内の死亡リスク 12 倍の増加と相関することが示された(HR 12.02、95%CI:1.82-79.5; p=0.01)。

・術前評価スコアによると合併症のリスクが低い肺切除手術を受ける患者では、術後最初の期間におけるトロポニン I 値>0.16 ng/ml の増加が、1 年以内の死亡率の増加と相関していた。

身体ストレスがかかる時期にトロポニンが陽性になるということは、心臓に梗塞をきたす易い部分があるということの証明なのだろう。

【出典】
Troponin I as a Mortality Marker After Lung Resection Surgery - A Prospective Cohort Study
BMC Anesthesiol . 2020 May 19;20(1):118. doi: 10.1186/s12871-020-01037-3.

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