■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2020/07/13

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【問題1】(麻酔後回復室) 悪心、嘔吐を起こしやすいものには○、制吐作用をもつものには×をつけよ。
ア:ドロペリドール
ウ:メトクロプラミド
イ:ペンタゾシン
エ:亜酸化窒素

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[解説] ドロペリドールは強力な制吐作用をもつ。メトクロプラミドも制吐作用をもつ。両者ともドパミン拮抗薬であり、錐体外路症状を起こす可能性がある。亜酸化窒素は、嘔吐を起こしやすくさせるといわれているが、議論もある。麻薬やペンタゾシンのような拮抗性鎮痛薬は、しばしば悪心、嘔吐を起こす。前庭器官や chemoreceptor trigger zone(化学受容体引き金帯)の刺激などがその機序として考えられている。


[正解] ア:× イ:○ ウ:× エ:○ [出典] 麻酔科クリニカル問題集





【問題2】(心臓・血管) 後下壁梗塞の経過中に、収縮期雑音の出現とともに心原性ショックに陥った場合には何を考えるか?
1) 心破裂
4) 再梗塞
2) 乳頭筋断裂
5) 肺梗塞
3) 心室中隔穿孔


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[解説] 急性心筋梗塞の機械的合併症として心室中隔穿孔、乳頭筋断裂、心破裂、左心室瘤などがある。予防は血圧コントロールが重要で、緊急手術の適応となることが多い。乳頭筋断裂は後下壁梗塞に合併しやすく、重症僧帽弁閉鎖不全により全収縮期雑音と急性左心不全をきたす。診断はカラードップラー、SGカテーテルの肺動脈楔入圧波形上の巨大V波から行なわれる。緊急手術の適応である。


[正解] 2 [出典] クリティカル記憶術2p325




【問題3】(ペインクリニック) 星状神経節ブロックによる症候について誤っているのはどれか。
ア:眼瞼下垂
ウ:鼻閉
オ:顔面発汗の増加
イ:瞳孔縮小
エ:上肢の温度上昇


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[解説] 星状神経節ブロックは成功するとHorner徴候(眼瞼下垂、瞳孔縮小、鼻閉、上肢の温度上昇、顔面発汗の減少)が出現する。星状神経節はC7の横突起の上にある。


[正解] (オ) [出典] 医師国家試験 72B80



【問題4】(術中輸液) 術中輸液で誤りはどれか?

ア:脳虚血の危険性のある手術ではグルコースを含む輸液が必要である。

イ:SIADH(ADH分泌異常症侯群)では高ナトリウム血症になる。

ウ:糖尿病性ケトアシドーシス患者は脱水を伴うことが多い。

エ:肝切除患者ではナトリウムの過剰投与を避ける。

オ:外傷患者では細胞外液の補充が必要である。


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[解説] 血糖値が250m/g/dlを越えると問題。虚血下ではブドウ糖の嫌気的代謝→乳酸産生増加→pH低下→神経障害増強。脳虚血の可能性があれば、血糖値を注意深く管理し、ブドウ糖含有輸液剤を避けるべきである。SIADHでは尿中に過剰のナトリウムが排泄され血中の水の貯溜が起こり、低ナトリウム、低浸透圧となる。糖尿病性ケトアシドーシスで3〜5L、時には10Lの脱水を伴う。肝切除患者では術後レニンアンギオテンシン系が活性化され、塩類貯溜が起こることがあるのでナトリウムの過剰投与は避ける。外傷患者では出血の他、サードスペース形成が大きいので細胞外液の補充が必要である。


[正解] (ア)、(イ) [出典] 第34回麻酔指導医認定筆記試験:A6

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