■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2020/07/02

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■ これって常識? ■
失神の原因は,迷走神経反射,不整脈が多く,脳血管障害は少ない

1)救急外来などで一過性意識消失発作(失神)をみた場合,脳血管障害をはじめとする頭蓋内病変を想定して,初めに頭部 CTを撮る場合が多いが,失神の原因は,原因不明のものを除けば一番多いのが迷走神経反射,起立性低血圧(32%)で,不整脈による失神(Adams-Stokes発作)が14%とこれに続く.脳血管障害は,せいぜい10%程度.頭部CTよりもまず先に詳細な病歴聴取と身体診察を行い,そして心電図を撮るべきである.
2)臨床現場では,つねに疾患頻度(prevalence)を意識すると同時に,頻度が低くても見逃してはいけない疾患を重要視しておく.著者は,一過性意識消失発作が初発症状のくも膜下出血を経験したことがある.


[出典] 知っているつもりの内科レジデントの常識非常識 第3章 378の常識〜総合内科編



【問題1】(静脈麻酔) プロポフォールについて誤っているのはどれか。

ア:脂溶性が高い。

イ:用量に依存して1回換気量を減少させる。

ウ:導入量で心拍出量を減少させる。

エ:脳血流量を増加させる。

オ:眼圧を上げる。


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[解説] 脂溶性は高いが、水への溶解性は乏しいので大豆油及び精製卵ホスファチドを含む乳剤として処方されている。導入量で25〜30%の症例で一過性の無呼吸が起こる。1回換気量の著減および頻呼吸が通常無呼吸の発現に先行する。呼吸数よりは1回換気量に及ぼす効果の方が大きい。持続注入の場合、100μg/kg/分から200μg/kg/分に用量を増すと1回換気量が更に低下する。等力価のチオペンタールに比し強い血圧低下を起こす。心拍数はしばしば不変に留る。脳灌流圧、脳血流量、頭蓋内圧、眼圧を減少させる。


[正解] (エ)、(オ) [出典] 第32回麻酔指導医認定筆記試験:B10




【問題2】(心臓・血管) 肺塞栓の動脈血液ガス分析で見られない所見はどれか?
1) pHの低下
3) PaCO2低下
5) −−−−−
2) PaO2低下
4) A-aDO2上昇


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[解説] 肺塞栓の動脈血液ガス分析所見は、PaO2低下、A-aDO2上昇、PaCO2低下などであり、ショック状態が遷延しない限りpHの低下は認められない。


[正解] 1 [出典] 内科レジデント実践マニュアルp104



【問題3】(麻酔) 高齢者について正しいのはどれか?

ア:2030年までに人口の20%が65歳以上となる。

イ:高齢者では全身の体液が増加する。

ウ:加齢にしたがい心室リモデリングによる拡張機能障害をきたす。

エ:高齢者では脂溶性薬物の分布容量が増加する。

オ:高齢者のカテコラミンに対する心筋感受性やレート応答機能は若年者と変わらない。


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[解説] ア:○:2030年までに人口の20%が65歳以上となり、うち5%が85歳以上となり、その半数が手術を受けることなる。
イ:×:高齢者では主に細胞内水分量が減少する結果、全身の体液が減少する。
ウ:○:加齢にしたがい心室リモデリングによる拡張機能障害をきたす。
エ:○:高齢者では体脂肪の増加により脂溶性薬物の分布容量が増加する。
オ:×:加齢によりカテコラミンに対する心筋感受性やレート応答機能が低下する。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p434-438

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