■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2020/07/06

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【問題1】(麻酔後回復室) 悪心、嘔吐を起こしやすいものには○、制吐作用をもつものには×をつけよ。
ア:ドロペリドール
ウ:メトクロプラミド
イ:ペンタゾシン
エ:亜酸化窒素

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[解説] ドロペリドールは強力な制吐作用をもつ。メトクロプラミドも制吐作用をもつ。両者ともドパミン拮抗薬であり、錐体外路症状を起こす可能性がある。亜酸化窒素は、嘔吐を起こしやすくさせるといわれているが、議論もある。麻薬やペンタゾシンのような拮抗性鎮痛薬は、しばしば悪心、嘔吐を起こす。前庭器官や chemoreceptor trigger zone(化学受容体引き金帯)の刺激などがその機序として考えられている。


[正解] ア:× イ:○ ウ:× エ:○ [出典] 麻酔科クリニカル問題集



【問題2】(局所麻酔) 局所麻酔薬について正しいのはどれか。

ア:局所麻酔薬はイオン型で細胞膜を通過する。

イ:非イオン型の物質は細胞膜を通過することができない。

ウ:局所麻酔薬は細胞膜の外側からナトリウムチャネルに作用する。

エ:局所麻酔薬をアルカリ化するとイオン型が増えて早く効く。

オ:C線維はなかなかブロックされない。


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[解説] 局所麻酔薬は、pH=5.0〜6.5 の溶液中ではほとんどがイオン型であり、組織に注入されて非イオン型増える。この非イオン型が細胞膜を通過する。局所麻酔薬に限らずイオン型の物質は細胞膜を通過することができない。局所麻酔薬は、非イオン型のもPのが細胞膜を通過して一旦細胞内に入ってからイオン型となって、軸索形質内からナトリウムチャネルをブロックする。局所麻酔薬をアルカリ化すると非イオン型が増えて細胞内に入る量が増え、効果の発現が早くなり、程度も強くなる。C線維はなかなかブロックされない。Aδ、Aβ線維の方が先にブロックされる。


[正解] (オ) [出典] 「こだわり」の局所麻酔p7〜



【問題3】(呼吸) 呼吸・肺生理について正しいのはどれか?

ア:肺胞死腔はWestのZone1のガス量である。

イ:シャントによる低酸素血症はFIO2を上昇させることでは対応できることが多い。

ウ:クロージングキャパシティは細気道が閉塞しはじめる肺気量である。

エ:機能的残気量は深呼気位での肺気量である。

オ:WestのZone3では、肺動脈圧>肺静脈圧>肺胞内圧 となる。


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[解説] ア:○:肺胞死腔はWestのZone1のガス量である。
イ:×:シャントによる低酸素血症はFIO2を上昇させることでは対応できない。他方、換気血流比の不均等による低酸素血症はFIO2を上昇させることで対応できることが多い。
ウ:○:クロージングキャパシティは細気道が閉塞しはじめる肺気量で、体位による影響はないが、肺の弾性、組織間圧、肺動脈圧に左右される。
エ:×:機能的残気量は通常呼吸における呼気終末の肺気量であり、低身長、肥満、妊娠、非直立位、拘束性肺疾患、腹水、開腹手術、横隔膜弛緩で減少する。
オ:○:WestのZone3では、肺動脈圧>肺静脈圧>肺胞内圧 となるので、血流量は肺動脈−肺静脈圧差で決定される。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p8-12




【問題4】(体液・電解質) 高Mg血症の症状として不適当なのはどれか?
1) 呼吸筋麻痺
3) 意識障害
5) QT間隔延長
2) 深部反射亢進
4) 徐脈・房室ブロック


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[解説] 高Mg血症の症状:血中Mg<4mEq/l(≒5mg/dl)では無症状、高Mg→アセチルコリン放出抑制→神経・筋、心臓血管系症状。①神経・筋系:軽度→筋力低下、深部反射低下〜消失、悪心・嘔吐。高度(>8mEq/l)→意識障害、呼吸筋麻痺 ②心臓血管系:軽度→PR延長、QRS幅拡大、QT延長、低血圧、徐脈。高度(>8mEq/l)→完全房室ブロック、心停止。[治療]:緊急処置を要するのは呼吸筋麻痺と心臓症状である。呼吸不全→人工換気、心臓症状→カルチコール20ml/5分静注、グルコース・インスリン、血液透析


[正解] 2 [出典] クリティカル記憶術2P161

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