小児頭蓋骨癒合症手術のための高用量 vs 低用量のトラネキサム酸:二重盲式無作為化対照非劣性試験

トラネキサム酸2.png・トラネキサム酸(TXA)は、小児の頭蓋骨癒合症手術における出血量と輸血を減らす。仮説は、薬物動態モデリングによって決定された低用量 TXA は、小児での出血量および輸血の減少において高用量 TXA よりも優れているということである。

・頭蓋骨癒合症手術を受ける小児は、2 施設の前向き二重盲式無作為化非劣性対照試験に登録され、高 TXA(50 mg/kg、続いて 5 mg/kg/h)か、または低 TXA(10 mg/kg、続いて 5 mg/kg/h)を投与された。主要評価項目は出血量であった。出血量の平均差の 95% 信頼区間(CI)が -20 ml/kg の非劣性マージンを超える場合、低用量は高用量よりも劣っていないと判断された。副次評価項目は、輸血、TXA 血漿濃度、線溶と炎症の生物学的マーカーであった。

・68 人の小児が含まれた。高用量群(n=32)と低用量群(n=34)間で、値はそれぞれ、出血量(39.4[4.4] vs 40.3[6.2]ml/kg[差=0.9; 95%CI:-14.2、15.9])および輸血(21.3[1.6] vs 23.6[1.5] ml/kg[差=2.3; 95%CI:-2.1、6.7]))に関しては劣っていなかった。手術中の TXA 血漿濃度は、平均で 50.2(8.0) と 29.6(7.6)μg/ml であった。線維素溶解性および炎症性の生物学的マーカー濃度に差はなかった。有害事象は観察されなかった。

小児頭蓋骨癒合症手術において、出血量と輸血を減少させる上で、トラネキサム酸 10 mg /kg とそれに続く 5 mg/kg/h は、50 mg/kg と 5 mg/kg/h の高用量よりも効果が低くはない。

小児頭蓋骨癒合症手術では、トラネキサム酸初回負荷 10 mg /kg +維持 5 mg/kg/h で十分であると。

【出典】
High-dose Versus Low-Dose Tranexamic Acid for Paediatric Craniosynostosis Surgery: A Double-Blind Randomised Controlled Non-Inferiority Trial
Br J Anaesth . 2020 Jun 30;S0007-0912(20)30438-4. doi: 10.1016/j.bja.2020.05.054. Online ahead of print.

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