■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2020/07/07

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【問題1】(脳神経外科の麻酔) 脳血流量について正しい記述はどれか。

ア:PaCO2が20−80mmHg程度の間では、PaCO2が1mmHg上昇するごとに、脳血流量は1−2ml/100g/min増加する。

イ:イソフルランによる脳血流量の増加は、過換気により抑制することができる。

ウ:脳波異常を起こす脳血流量は、イソフルランの方がハロタンより少ない。

エ:脳波のほうが体性感覚誘発電位より脳血流量の低下により早く異常が出る。

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[解説] 脳血流量はPaCO2が20ー80mmHg程度の間では、ほぼ直線的に増加する。ハロタンが脳波を徐波化する脳血流量は20ml/100g/minである。イソフルランの場合は10ml/100g/minである。脳波のほうが、体性感覚誘発電位より脳虚血の鋭敏な指標となる。


[正解] (全て) [出典] 麻酔科クリニカル問題集



【問題2】(静脈麻酔) フェンタニルによる筋硬直で正しいのはどれか?

ア:血清クレアチンキナーゼは上昇しない。

イ:ナロキソンで拮抗されない。

ウ:脳波はてんかん小発作に類似している。

エ:ジアゼパムで予防されない。

オ:筋への直接作用ではない。


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[解説] 血清クレアチンキナーゼは上昇しない(George1971)。ナロキソン、筋弛緩薬によって拮抗可能(→筋線維への直接作用ではない)。硬直中の脳波記録で発作活動は検出されていない。筋硬直が聴覚・触覚刺激により著明に亢進されることは中枢性機序の証拠である。一側上肢に駆血帯300mmHg下、アルフェンタニル投与で、分離上肢にのみ筋硬直が起こり、筋弛緩薬投与により残りの体の筋硬直は抑制されたにもかかわらず、分離上肢のみ筋硬直が持続することから、中枢性機序によることは明らか。ベンゾジアゼピン系鎮静剤の予防効果は一定しない。オピオイド誘発筋硬直は選択的α2アゴニストであるクロニジンによって防止される。


[正解] (ア)、(エ)、(オ) [出典] 第35回麻酔指導医認定筆記試験:A16




【問題3】(溺水・中毒・体温) 溺水の症状の中で淡水溺水に特徴的なものはどれか?
1) 肺水腫
3) 呼吸性アシドーシス
5) 低蛋白血症
2) 循環血液量の増加
4) 低体温


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[解説] 実際の臨床例では、喉頭痙攣のため吸入している水の量が多くないので、淡水と海水で違いが見られないことも多いが、淡水が吸入された場合には、急速に肺胞から吸収されて循環血液量が増加し、血液稀釈がおこり、海水が吸入された場合には、循環血液量の減少と血液濃縮をきたすとされる。


[正解] 2 [出典] 緊急処置マニュアルP393



【問題4】(呼吸) 新生児の気道抵抗は成人の何倍程度か?
1) 1.5倍 2) 10倍 3) 6倍 4) 3倍 5) 15倍

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[解説] 新生児の呼吸器系を体重当たりで成人と比較すると、(1)1回換気量(ml/kg)は少な目(成人:新生児=7:6mg/kg) (2)肺胞表面積は等しい(ともに1mm2/kg) (3)死腔率(VD/VT)は等しい(ともに0.3) (4)肺活量が少ない(成人:新生児=70:35ml/kg) (5)機能的残気量が少ない(成人:新生児=35:30ml/kg) (6)気道抵抗が著しく高い(成人:新生児=31:2) (7)分時換気回数が多い(新生児は成人の2〜3倍)


[正解] 5 [出典] 危機管理P183

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