敗血症性ショック患者における迅速気管挿管中にリドカインをケタミンに追加する利点:無作為化比較試験

ケタミン4.png・敗血症性ショックの患者は、一般的に手術室、救急科、集中治療室で全身麻酔下で気管挿管を必要とする。特に循環不全の患者では、低血圧は全身麻酔導入後の重症合併症である。これまでに、敗血症性ショック患者における麻酔導入のプロトコルを調査した無作為化比較試験はない。今回の研究の目的は、敗血症性ショック患者の迅速気管挿管に際しての 2 つのプロトコル、リドカイン-ケタミン併用 vs ケタミン全用量を比較することである。

・緊急手術がが予定されている敗血症性ショックの成人患者 44 人が、本無作為化二重盲式対照試験に登録された。患者は、麻酔導入に際して、ミダゾラム 0.05 mg/kg(両群)に加えて、ケタミン 1 mg/kg(ケタミン群、n=22)か、または、ケタミン 0.5 mg/kg+リドカイン 1 mg/kg(ケタミン-リドカイン群、n=22)のいずれかを投与されるように無作為化された。著者らの主要評価項目は、平均動脈圧(MAP)であった。他の評価項目には、導入後低血圧の頻度、心拍数、心拍出量が含まれた。

・43 人の患者が最終分析に利用できた。導入後最初の 5 分間の平均 MAP 読み値は、ケタミン群よりもケタミン-リドカイン群の方が高かった{82.8±5.6 mmHg と 73±10.2 mmHg、P<0.001}。さらに、挿管後低血圧の発生率は、ケタミン群よりもケタミン-リドカイン群の方が低かった{患者 1人(5%) vs 患者 17人(77%)、P<0.001}。ケタミン-リドカイン群は、ケタミン群と比較して、導入後のほぼ全測定値で高い MAP を示した。心拍出量や心拍数を含む他の循環動態変数は、両研究群間で同等であった。

リドカイン-ケタミン併用は、敗血症性ショック患者の迅速気管挿管に使用した場合、ケタミンの全用量と比較して低血圧の発生率が低かった。

ケタミンには交感神経刺激作用があるが、それでも敗血症患者に通常量使用すると、循環抑制をきたすのだな〜。ケタミンを少な目に投与した方がよいようだ。

【出典】
The Benefit of adding Lidocaine to Ketamine during Rapid Sequence Endotracheal Intubation in Patients with Septic Shock: A Randomised Controlled Trial
Anaesth Crit Care Pain Med . 2020 Sep 5;S2352-5568(20)30178-8. doi: 10.1016/j.accpm.2020.06.017. Online ahead of print.

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