冠状動脈バイパス移植術に及ぼす急性正常血液量希釈の影響:22 件の無作為化試験の系統的レビューとメタ分析

輸血.png・心臓血管手術中の同種輸血を回避するための最小限の急性正常血液量希釈(ANH)の有効性は、議論の余地がある。術後の出血と輸血は、開心術後の罹患率とコストの原因のままである。冠動脈バイパス術(CABG)における急性正常血液量希釈(ANH)の役割をよりよく理解するために、無作為化比較試験(RCT)の標準的なペアワイズメタ分析を含めた系統的レビューで、ANH を標準的な術中ケアと比較した。

・2020 年 4 月 1 日まで、コクランライブラリ、PubMed、EMBASE、Web of Science、中国国家知識基盤(CNKI)を検索した。主要評価項目は、輸血された ANH 関連の同種赤血球単位数(ARBCu)の発生率を評価することであった。副次評価項目には、同種輸血の割合と推定総出血量が含まれた。

・今回のメタ分析では、1688 人の患者を含む合計 22 件の RCT が特定された。これらの研究のうち、19 件はオンポンプ CABG、3 件はオフポンプ CABG に関するものであった。著者らのプールされた結果は、ANH を受けた患者は ARBCu 輸血が少なく、標準化平均差(SMD)が -0.60(95%CI -0.96〜-0.24、P=0.001)であることを示した。ANH 群での同種輸血の割合は、対照群と比較して有意に低下し、相対リスク(RR)は 0.65(95%CI 0.52〜0.82、P=0.0002)であった。さらに、SMD が -0.53(95%CI -0.88〜-0.17、P=0.004)で、術後の推定総出血量が少なくなっていた。

・今回のメタ分析は、ANH が CABG 手術で輸血される ARBCu の単位数を減らす可能性があることを示した。さらに、CABG 患者において、ANH は ARBCu の輸血率と推定総出血量を減少させることができた。

手術直前に膠質液・晶質液を投与しながら、同量の自己血を採血する、急性正常血液量希釈は、輸血回避に有効であると。

【出典】
Effect of acute normovolemic hemodilution on coronary artery bypass grafting: a systematic review and meta-analysis of 22 randomized trials
Int J Surg . 2020 Sep 17;S1743-9191(20)30689-0. doi: 10.1016/j.ijsu.2020.09.016. Online ahead of print.

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