肝血流に対するプロポフォールとセボフルランの効果:無作為化比較試験

肝血流.png・周術期に適切な肝血流(HBF)供給を維持することは、術後の正常な肝機能を維持するために不可欠である。プロポフォールとセボフルランは動脈と門脈の HBF に影響を与える。これまでの研究では、主に門脈の HBF を増加させることにより、プロポフォールが総 HBF を増加させることを示唆しているが、セボフルランは総 HBF に最小限の影響しか与えない。主な目的は、大きな腹部手術中の動脈、門脈、総 HBF、大静脈圧と門脈圧に対するプロポフォール(P 群)とセボフルラン(S 群)の効果を比較することであった。本研究は、膵頭十二指腸切除術を受ける患者を対象に行われた。これは、肝臓外科手術とは対照的に、これは潜在的な重篤な循環動態障害のない標準化術式であり、肝臓の血管に直接アクセスできるためである。

・使用した麻酔薬の種類に応じて、患者を無作為化した。両群で、BIS モニターを使用して麻酔深度をモニタリングした。全患者は、経肺熱希釈法によってガイドされた目標指向血行動態療法(GDHT)を受けた。血行動態データは、Pulsioflex によって測定、記録、ガイドされた。動脈、門脈、総 HBF は、超音波通過時間血流測定(TTFM)を使用して直接測定され、循環動態変数に関連づけられた。

・18 人の患者が含まれた。動脈、門脈、総 HBF の群間に有意差はなかった。GDHT の結果、両群で事前設定された循環動態目標が得られたが、MAP は S 群の方が有意に低かった(p=0.01)。これらの事前設定された循環動態目標を取得するために、S 群では昇圧薬サポートの必要度が有意に高かった(p<0.01)。

プロポフォールベースとセボフルランベースの麻酔レジメンでは、肝血流は同様であった。GDHT の適用に関連して、事前設定された循環動態目標は両群で維持されたが、セボフルランで麻酔された患者は、昇圧薬のサポートの必要性が有意に高くなった。

循環動態を同様に調整するために、セボフルラン群の方が昇圧剤の使用が多かったということは、何もしなければ、セボフルランの方が肝血流低下をきたしやすいのかもしれないな。

【出典】
Effects of propofol and sevoflurane on hepatic blood flow: a randomized controlled trial
BMC Anesthesiol . 2020 Sep 22;20(1):241. doi: 10.1186/s12871-020-01150-3.

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