肝血流に対するプロポフォールとセボフルランの効果:無作為化比較試験

・使用した麻酔薬の種類に応じて、患者を無作為化した。両群で、BIS モニターを使用して麻酔深度をモニタリングした。全患者は、経肺熱希釈法によってガイドされた目標指向血行動態療法(GDHT)を受けた。血行動態データは、Pulsioflex によって測定、記録、ガイドされた。動脈、門脈、総 HBF は、超音波通過時間血流測定(TTFM)を使用して直接測定され、循環動態変数に関連づけられた。
・18 人の患者が含まれた。動脈、門脈、総 HBF の群間に有意差はなかった。GDHT の結果、両群で事前設定された循環動態目標が得られたが、MAP は S 群の方が有意に低かった(p=0.01)。これらの事前設定された循環動態目標を取得するために、S 群では昇圧薬サポートの必要度が有意に高かった(p<0.01)。
・プロポフォールベースとセボフルランベースの麻酔レジメンでは、肝血流は同様であった。GDHT の適用に関連して、事前設定された循環動態目標は両群で維持されたが、セボフルランで麻酔された患者は、昇圧薬のサポートの必要性が有意に高くなった。
ひこ
循環動態を同様に調整するために、セボフルラン群の方が昇圧剤の使用が多かったということは、何もしなければ、セボフルランの方が肝血流低下をきたしやすいのかもしれないな。
【出典】
Effects of propofol and sevoflurane on hepatic blood flow: a randomized controlled trial
BMC Anesthesiol . 2020 Sep 22;20(1):241. doi: 10.1186/s12871-020-01150-3.
Effects of propofol and sevoflurane on hepatic blood flow: a randomized controlled trial
BMC Anesthesiol . 2020 Sep 22;20(1):241. doi: 10.1186/s12871-020-01150-3.
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