高齢者における全身麻酔 vs 区域麻酔への曝露と認知症のリスクとの関連

認知症21.png・認知能の変化は、手術後の高齢者によく見られる。全身麻酔(GA)への曝露がアルツハイマー病のリスク増加に寄与する可能性があるという懸念がある。著者らの研究では、待機的外科手術のために投与された区域麻酔(RA)と比較して GA への曝露と認知症の発症との関連を調べた。

地域住民ベースの傾向一致後ろ向きコホート研究で、リンクされた行政データベースは、カナダのオンタリオ州にある ICES(以前はInstitute for Clinical Evaluative Services と呼ばれていた)からアクセスされた。2007 年 4 月 1 日から 2011 年 3 月 31 日までにカナダのオンタリオ州で 5 種類の待機的外科手術の 1 つを受けた年齢 66 歳以上の地域在住の全ての個人を含めた。コホートへの参加前に認知症のエビデンスがある個人は除外した。GA を受けた個人は、年齢、性別、コホート登録年、潜在的交絡因子を調整する傾向スコアについて、手術術式内で RA を受けた個人と相応させた。研究サンプルのベースライン特性は、マッチングの前後で比較された。検証済みアルゴリズムを使用して、認知症の発生についてコホートに参加してから最大 5 年間個人を追跡した。Cox 比例ハザード分析を使用して、麻酔薬の種類と認知症との関連について、ハザード比(HR)と 95% 信頼区間(CI)を決定した。サブ群および感度分析が行われた。

・合計 7,499 組の傾向一致するペアが最終分析に含まれた。全体として、RA と比較した場合、GA を受けた個人の認知症と診断されるリスクに差は観察されなかった(HR=1.0、95%CI=0.8?1.2)。また、ほとんどのサブ群と感度分析では、麻酔と認知症との間に関連性はなかった。

GA を使用した待機手術は、RA と比較した場合、認知症の全体的なリスク上昇とは関連していなかった。麻酔法に関係なく、手術が認知症の危険因子であるかどうかを判断するには、前向きの研究が必要である。

区域麻酔よりは、全身麻酔の方が脳組織に対して抑制的な薬剤を多く使用するので認知能低下の懸念があるが、認知証リスクの上昇とは関係ないと。高齢だからと言って区域麻酔にこだわる必要はなさそうだな。

【出典】
Association Between Exposure to General Versus Regional Anesthesia and Risk of Dementia in Older Adults
Journal of the American Geriatrics Society First published: 06 October 2020

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