斜視手術を受けた小児の覚醒せん妄と術後疼痛に対するマグネシウム補給の効果:前向き無作為化比較試験

マグネシウム45.png・術中マグネシウム補給の有用性が報告されている。本前向き無作為化試験では、小児における全身麻酔中のマグネシウム補給が覚醒せん妄および術後疼痛に及ぼす影響を評価した。

・斜視手術を受けた年齢 2〜5 歳児 66 名をマグネシウム投与群と対照群に割り付けた。術前不安は修正版エール術前不安尺度を用いて評価した。マグネシウム群は麻酔導入後,初回負荷量として硫酸マグネシウム 30 mg/kg を 10 分間かけて投与し、その後、手術終了 10 分前まで 1 時間あたり 10 mg/kg を持続注入した.対照群には、同じレジメンで同量の生食を投与した。術後の麻酔回復室で Paediatric Anaesthesia Emergence Delirium(PAED)スコア、疼痛スコア、呼吸器イベントを評価した。

・65 人の小児から得られたデータを解析した。PAED スコアと疼痛スコアは両群間で有意差はなかった。対照群では 33 人中 26 人(78.8%)、マグネシウム群では 32 人中 27 人(84.4%)に覚醒せん妄が認められた(オッズ比 0.69、95%CI 0.19-2.44;p=0.561)。術前不安スコアは PAED スコアと有意な相関はなかった。覚醒期間中の呼吸器イベントの発生率は両群間で有意差はなかった。

斜視手術を受けた小児で、麻酔中のマグネシウム補給は、覚醒せん妄や術後疼痛の発生率に有意な影響を及ぼさなかった。

全身麻酔中のマグネシウム投与は、鎮痛や筋弛緩面などいろいろな利点が報告されているが、小児では、覚醒せん妄や術後疼痛におけるメリットはなさそうだと。

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