腹臥位での i-gel による盲目的挿管: 前向きコホート研究

auraGain+air-Q+i-gel.png・腹臥位での偶発的な抜管は、迅速かつ低リソースでの気道管理が必要とされる医療上の緊急事態である。酸素化を回復することが第一の目的であるが、酸素化を取り戻すために挿管が必要な場合もある。i-gel(Intersurgical Ltd, Wokingham, Berkshire, UK)を用いた盲目的挿管は、迅速かつ低リソースの方法である。しかし、腹臥位での i-gel を挿管用導管として使用した場合の成功率は不明である。

・これは腰椎手術を予定している患者を対象とした前向き研究である。腹臥位で全身麻酔を行い、i-gel を挿入した。換気が成功した後、VivaSight-SL 単腔チューブ(Ambu A/S, Ballerup, Denmark)を用いた挿管を 3 回まで試みた。初回試行は、操作者の目が見えないようにし、患者の頭部を中立位にした。2 回目の試みでは、患者の頭部を横向きに回転させた状態で、術者の目が見えないようにした。3 回目の試みは画面上で行われ、挿管を容易にするための様々な操作が可能であった。成功率 70% をもって臨床的に許容できると見なした。

・70% の成功率が達成できなかったため、14 人の被験者を対象とした試験は早期に終了した。しかし、腹臥位での i-gel を用いた人工呼吸は 13 例(93%)で成功した。挿管が成功したのは初回 1 例、2 回目 1 例、3 回目 3 例であった。全体の成功率は 36% であった。

腹臥位での挿管用導管として i-gel を使用した盲目的挿管は推奨されない。

腹臥位での不慮の抜管時には、i-gel などの声門上気道器具を挿入して、とりあえずの換気を確保するのが簡便な方法だ。

【出典】
Blind intubation through an i-gel in the prone position: A prospective cohort study
Anaesth Intensive Care. 2020 Nov 22;310057X20954443. doi: 10.1177/0310057X20954443. Online ahead of print.

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