■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2020/11/04
| 【問題1】(心臓・血管) 急性心筋梗塞発症後、1時間後の所見として正しいのは? | 1) 血清GOT上昇 3) 血清LDH上昇 5) 発熱 | 2) T波増高 4) 血沈亢進 |
▼
▼
▼
[解説] 急性心筋梗塞発症後、超急性期では血清酵素の上昇は認められない。ミオグロビン(上昇開始時間;1時間)→白血球(2時間)→CPK(4時間)→GOT(8時間)→LDH(16時間)→CRP(32時間)→血沈(64時間)の順に上昇する。また心電図上のST上昇(心筋傷害を表す)、異常Q波(心筋壊死を表す)、冠性T波(心筋虚血を表す)などの変化もそれぞれ、発症直後〜数十分後、6〜12時間後、数時間〜数日以内に出現するとされ、超急性期には少なくとも異常Q波や冠性T波は認められない。超急性期にはT波の増高のみしか認められないことがある。超急性期;心電図上のST上昇、T増高 早期;ミオグロビン、白血球、CPK が早期診断に有用である。
[正解] 2 [出典] クリティカル記憶術2P314
| 【問題2】(外傷・出血・感染) 胸部外傷のある患者に気管内挿管・人工呼吸を行う場合にもっとも気をつけるべきことはどれか? | 1) 緊張性気胸 3) 心タンポナーデ 5) 食道挿管 | 2) 誤嚥性肺炎 4) 片肺挿管 |
▼
▼
▼
[解説] 外傷全般について言えば、「グラグラ」(=頚椎の不安定性)「パンパン」(=緊張性気胸)「ゲロゲロ」(=誤嚥)に注意すべきである、胸部外傷のある患者に気管内挿管・人工呼吸を行う場合にもっとも気をつけるべきことは「パンパン」(=緊張性気胸の発生)である。
[正解] 1 [出典] クリティカル記憶術1P15
| 【問題3】(肝疾患患者への注意) 肝疾患患者の麻酔管理について正しい記述はどれか。 | ア:大量の腹水があると、誤嚥のリスクが高くなる。 イ:動脈血酸素分圧はしばしば低下している。 ウ:ベンゾジアゼピンで、強い鎮静がみられることがある。 エ:ベクロニウムの作用持続時間が延長する。 |
▼
▼
▼
[解説] 腹水の発現には、門脈圧亢進、低アルブミン血症、ナトリウム貯留などが関係している。ベクロニウムやベンゾジアゼピンのように肝臓で代謝、排泄される薬物の作用は延長する。低アルブミン血症のために、薬物の蛋白結合が減少し、フリーの薬物が多くなるために、作用が増強される。
[正解] (全て) [出典] 麻酔科クリニカル問題集
| 【問題4】(静脈麻酔) プロポフォールの代謝について次のうち誤っているのはどれか。 | ア:肝臓で代謝を受け不活化型となる。 イ:代謝産物は尿中に排泄される。 ウ:ほとんどが水酸化の後グルクロン酸抱合を受ける。 エ:肝硬変患者では半減期が延長する傾向にある。 オ:腎障害患者では半減期が延長する傾向にある。 |
▼
▼
▼
[解説] プロポフォールは肝臓で不活性体となり、尿中に排泄される。尿中代謝産物の内訳は、プロポフォールのグルクロン酸抱合体(75%)>プロポフォール水酸化物のグルクロン酸抱合体(20%)>プロポフォール水酸化物の硫酸抱合体(5%)で、プロポフォールのグルクロン酸抱合体が最も多い。高齢者では若年者に比べ全身クリアランス値は有意に低値であり、肝硬変患者や腎障害患者では正常者に比べ半減期は延長する傾向にある。
[正解] (ウ) [出典] ゼネカ薬品のディプリバン解説書
この記事へのコメント