小児の術中麻酔の引継ぎと術後の有害転帰との関連性

引継ぎ2.png・研究の目的は、小児外科手術における術中の麻酔科医から別の麻酔科医への患者ケアの引き継ぎが、術後有害転帰のリスク増加と関連しているかどうかを明らかにすることである。

・学術医療センターにおける後ろ向きの地域集団ベースのコホート研究(2013 年 4 月 1 日〜2018 年 6 月)で、ペアの麻酔科医間での術中ケアの引継ぎを、引継ぎなしと比較した。主要評価項目は、手術後 30 日以内の全死因死亡率と術後の主要合併症率の複合値であった。副次評価項目には、主要評価項目の個々の成分と 30 日以内の再入院院が含まれた。術中の引継ぎの傾向スコアを用いて、曝露の逆確率を計算した。重み付けロジスティック回帰を用いて、術中の麻酔科医の引継ぎと転帰との関連を決定した。

・解析には 78 321 例の小児外科症例(引継ぎを行った n=5411 例)が含まれた。患者は主に男性(56.5%)で、年齢中央値は 6.56 歳(IQR:2.65〜12.53)、麻酔時間中央値は 76 分(IQR:55〜126)であった。加重標本では、主要評価項目(OR:0.92;95%CI 0.75〜1.13;p=0.43)、何らかの合併症率(OR:0.93;95%CI 0.75〜1.16;p=0.515)、全死因死亡率(OR:0.8;95%CI 0.37〜1.73;p=0.565)、手術後 30 日以内の再入院(OR:0.99;95%CI 0.84〜1.18;p=0.95)のオッズは、引継ぎのあった手術となかった手術の間で、有意差はなかった。

手術を受けた小児患者において、術中麻酔の引継ぎは、関連する共変量を考慮した後では、術後の有害転帰とは関連していなかった。これらの知見は、ケアに影響を及ぼさない事象としての術中引継ぎの役割についての予備的な見解を提供するものであり、安全性を向上させるための意味合いを有する。

あまり複雑は手術でなければ、麻酔の引継ぎ自体が術後転帰に大きく影響することはなさそうだ。

【出典】
Association between paediatric intraoperative anaesthesia handover and adverse postoperative outcomes
BMJ Qual Saf. 2020 Dec 7;bmjqs-2020-012298. doi: 10.1136/bmjqs-2020-012298. Online ahead of print.

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

かわいい

この記事へのコメント