先天性心疾患における帝王切開の麻酔と産後の心血管イベント:後ろ向きコホート研究

先天性心疾患.png・研究の目的は、先天性心疾患(CHD)のある分娩患者における麻酔法と母体および新生児の転帰との関連を明らかにすることであった。

・大学関連病院で、1994 年から 2019 年までに帝王切開を受けた CHD を有する連続分娩患者 263 人を対象とした後ろ向き観察的コホート研究である。著者らは、分娩後の心血管イベント(心不全、肺高血圧、不整脈、血栓塞栓性合併症の複合体)と新生児の転帰(挿管および1〜5 分後の Apgar スコア<7)を麻酔手技別に比較した。

・263 例の帝王切開のうち、全身麻酔は 47 例(17.9%)に、脊柱管麻酔は 214 例(81.3%)に実施された。心血管イベントは、脊柱管麻酔群(n=17;7.9%)よりも全身麻酔群(n=7;14.9%)の方が多かった。二項分布を仮定した一般化線形混合モデル(すなわち、混合効果ロジスティック回帰)で、母体の心血管リスクの修正 WHO 分類ごとにランダム切片を設定したところ、全身麻酔は心血管イベントと有意に関連していないことが明らかになった(オッズ比[OR]、1.00;95% 信頼区間[CI]、0.30〜3.29)。さらに、全身麻酔は新生児複合転帰と関連していた(1〜5 分時の Apgar スコア<7 または新生児挿管の必要性、OR、13.3;95%CI、5.52〜32.0)

麻酔手技は産後複合心血管イベントと有意に関連していない。全身麻酔は、新生児挿管の必要性の増加および Apgar スコアの低下と有意に関連している。

先天性心疾患のある分娩患者の帝王切開は、新生児のためには、脊椎麻酔でやった方がよいようだ。

【出典】
Anesthesia for Cesarean Section and Postpartum Cardiovascular Events in Congenital Heart Disease: A Retrospective Cohort Study
J Cardiothorac Vasc Anesth. 2020 Nov 24;S1053-0770(20)31277-5. doi: 10.1053/j.jvca.2020.11.042. Online ahead of print.

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