腹部手術を受けた中等度リスク患者における肺含気損失と術後肺合併症に及ぼす肺保護換気戦略の効果

ARISCAT PPC score.png・Assess Respiratory Risk in Surgical Patients in Catalonia(ARISCAT)で評価された中等度リスク患者において肺保護換気戦略(LPVS)の使用が術後肺合併症(PPC)の発生率を減少させ、臨床成績を改善できるかどうかについては議論がある。

ARISCAT で予測された中等度リスク患者 100 名の腹部手術予定患者を、従来型換気戦略群(G0)と肺保護換気戦略群(G1)の 2 群に無作為に割り付け、肺超音波検査(LUS)を行った。麻酔導入前(T0),抜管後 30 分(T1)、術後 24 時間(T2)、72 時間後(T3)に肺超音波検査(LUS)と LUS スコアを実施した。術後 7 日以内の PPC の発生率と重症度、術後酸素投与期間、術後入院期間(PHS)を記録した。

・T1-3 の LUS スコアは両群とも T0 よりも高く(p<0.05)、G1 の LUS スコアは G0 よりも低かった。G1 の PPC の発生率(10.9%)はG0(29.8%)よりも低く(相対リスク、0.37;95% 信頼区間[CI]、0.14〜0.93;P=0.02)、重症度は G0 よりも低かった(P<0.05)。G1 の PHS は G0 よりも短かった(8[7-10]日 vs 9[8-11]日、p<0.05)。

中等度リスクの患者にいて、LPVS は、LUS で評価された肺含気損失を減少させ、PPC の発生率を減少させる可能性がある。

中等度リスクの患者において、肺保護換気戦略は、術後肺合併症を減少させる。2010 年からヨーロッパを中心に普及しつつある ARISCAT PPC score は精度が高く、スコアリングも簡便である。全部で 7 項目からなり、スコア合計点から PPC の発症リスクを低度、中等度、高度の 3 段階に分類できる。






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