腹腔鏡手術中の急性高二酸化炭酸血症と血漿カリウム濃度の関連性:後ろ向き観察研究

カリウム.png・手術中の PaCO2 の増加が血漿カリウム濃度の増加につながるかどうか、また、そうである場合にはどの程度の増加をきたすのかは不明である。高カリウム血症は、心臓の不整脈、筋力低下、麻痺を引き起こす可能性がある。主な目的は、腹腔鏡手術中の PaCO2 の増加が血漿中カリウム濃度の増加を引き起こすかどうか、また増加する場合にはその変化の大きさを明らかにすることであった。

・腹腔鏡下腹部手術を受けた成人患者を対象とした後ろ向き観察研究を実施した。麻酔導入後 15 分以内と手術終了後 15 分以内に動脈血ガスを測定することにより、PaCO2 の増加と血漿カリウム濃度の変化との間の独立した関連性を評価した。

・289 例を調査した(平均年齢 63.2 歳、男性 176 人[60.9%]、平均肥満指数 29.3kg/m2)。手術終了時には、ベースライン値と比較して PaCO2 は 5.18mmHg(95%CI 4.27mmHg〜6.09mmHg)(P<0.001)、カリウム濃度は0.25mmol/L(95%CI 0.20mmol/L〜0.31mmol/L、P<0.001)増加と関連していた。重回帰分析では、PaCO2 の変化は血漿中カリウム濃度の即時変化を有意に予測し、分散の 33.1% を占めた(r2=0.331、f(3,259)= 38.915、P<0.001)。PaCO2 が 10mmHg 増加するごとに、血漿中のカリウム濃度は 0.18mmol/L 増加した。

腹腔鏡下腹部手術を受けた患者では、手術終了時に PaCO2 の上昇があり、これは血漿カリウム濃度の上昇と独立して関連している。しかし、この影響は小さく、ほとんどが静脈内輸液療法(Plasma-Lyte 148 溶液)と糖尿病の存在によって影響を受ける。

腹腔鏡手術では、血中二酸化炭素分圧が上昇し、呼吸性アシドーシスのためにカリウム値が上昇するが、その程度は小さい。

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